第581回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
井手綾香「飾らない愛」
NHK BSプレミアム・プレミアムよるドラマ「今夜は心だけ抱いて」主題歌 - 第 2 位 ( △ )
SBC TBS・金曜ドラマ「アリスの棘」劇中効果音楽 [横山克] - 第 3 位 ( ▽ )
CS時代劇専門チャンネル・時代劇「大岡越前」テーマ音楽 [山下毅雄] - 第 4 位 ( ★ )
NHK BSプレミアム・BS時代劇「神谷玄次郎捕物控」テーマ音楽 [安川午朗]
♪ 独特な打楽器和音に彩られた、素晴らしいストリングス旋律を有する佳曲。 - 第 5 位 ( ▽ )
CS時代劇専門チャンネル・時代劇「眠狂四郎無頼控」テーマ音楽 [渡辺岳夫]
また札幌からのラジオ パーソナリティーの訃報には 本当に驚きました。HBC北海道放送で、ナイターオフ シーズンの平日夜に放送されていた「HBC ベスト100 マラソンランキング」のパーソナリティだった ジャンボ秀克 (本名:佐々木秀克)さんが、先月 8日に亡くなられました。。札幌市内の路上を歩いていた時、急性の心臓疾患で倒れられたのだそうです。
ハロードライバー ベストテンほっかいどう が、そのランキングシステム と 放送フォーマットにおいて、史上最強のラジオチャート番組であると、このブログでも書きましたが「HBC ベスト100 マラソンランキング」は、ベストテンほっかいどうで成功したHBCラジオが、さらに独創を進めて開発した、音楽ヒットチャート番組の完成形だと、私は思っています。
「HBC ベスト100 マラソンランキング」は、毎日 100位まで発表しますが、レコード売り上げや有線放送の外部データを、ランキング要素に一切加えません。総て番組への葉書・電話リクエストだけで順位を決定します。そして新譜だけでなく、懐かしの曲や洋楽も総て受け付けて ランキングの対象とし、1位から 100位まで毎日決定するのが最大の特徴です。
シーズン毎に番組開始時刻は 異なるのですが、番組冒頭でリスナーからの電話に応じているオペレータールームの生音声が流れます。当時HBCラジオには、10台の専用電話があり、ベストテンほっかいどう が、電話リクエスト と ランキングシャウト、ベスト100 マラソンランキングでは、電話リクエスト と 最終1位・2位の予想クイズの応募を受け付けていました。
その生音声がラジオから流れた後、アシスタントの ケロコ伊藤さんの明るい声で「HBC ベスト100 マラソンランキング!ジャンボさん。午後 6時50分現在のランキングは!」とコールします。すかさずジャンボ秀克氏が「はいはい。1位・・。2位・・。」と 1位から 100位まで淀みなく読み上げます。このベスト100紹介から、番組オープニングに入るのです。
番組では読み上げた、午後 6時50分現在の中間ランキングを、改めて100位から順々に、現在の電話リクエストの状況を交えて紹介します。例えば「85位。・・は、7つ上がって現在 78位です。リクエストは 小樽の・・さん。」と、初登場曲 や 上昇曲を中心にオンエアーしていきます。この臨場感は、音楽番組というより、株式市況実況に類するかも知れません。
紹介が上位曲まで来ると、電話リクエスト受付終了のコールがありCMが流れます。その後 最終トータルランキングとして 100位から 4位まで、今度は カウントダウンで、ジャンボ秀克 さんが また一気に読み上げるのです。そしてベスト3は、曲のオンエアーと共に紹介します。最終トータルランキングには、HBCラジオ当日のリクエスト動向が総て反映されていました。
パソコンで順位集計する事が、まだ出来なかった時代です。HBC ベスト100 マラソンランキング のスタジオ内には、1位から 100位までの大きなランキングボードが設置されていました。そのボードには、曲目が手書きされた板が 100枚貼ってあり、電話リクエストの状況によって板を変動させ、ジャンボ秀克 さんは、このボードを毎日 往復で読み上げていたのです。
ジャンボ秀克 さんは、1973年から 10年間に渡り、アナウンサー以上の技量が要求される 100位までのランキング読みを往復 200曲。月曜から金曜までの毎日行っていた、音楽チャートDJとして傑出した人物でした。日本のラジオ番組におけるベスト100の元祖は、クリスペプラーでなく(笑)HBC北海道放送に在していた ジャンボ秀克 さんだったのです。
ナイターオフになる 10月の番組開始時は、リスナーサービスとして「500曲の曲目表」を希望者にプレゼントしていました。私も返信用切手を送って曲目表を頂いた事があります。この500曲の曲目表は、リクエストの参考資料に、そしてベスト100のベースとなります。3月末の最終回では、そのシーズンの総トータルベスト100も発表されていました。
私が忘れられないのは、ささきいさお の「宇宙戦艦ヤマト」が、ベスト100で 1位を続けた事です。宇宙戦艦ヤマト の主題歌が何人かのリクエストで 100位内に入って評判を呼び始め、夜間HBCラジオが 本州以西で聴取出来る事から、一気に全国からリクエストを集めて 1位を獲得したのです。その後に「宇宙戦艦ヤマト」のアニメとしてのブームがやってきました。
音楽チャート番組が衰退していく今「HBC ベスト100 マラソンランキング」のシステムは、現代に通用するものがあると思います。余りにも急逝の時期が重なっている Mr.デーブマン と ジャンボ秀克 さん。もし二人が天国で、ベストテンほっかいどう と HBC ベスト100 マラソンランキングを始めているとしたら、リスナーとして こんなに救われる事はありません。
「くるくる変わるランキング。どうやら今日の最終トータルがでたようです。ジャンボ さんランキングをどうぞ!」。「はいはい。100位、学生街の喫茶店。99位、ロング アンド ワイニングロード。98位、四季の歌。97位、パールカラーにゆれて。96位、針葉樹。95位、僕にまかせてください。94位、ラブ イズ ブラインド。93位、襟裳岬。92位、雨の物語。91位、あの日にかえりたい。90位、・・・」。