第1029回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
Aimer “crossovers”
JRA日本中央競馬会テレビCMソング - 第 2 位 ( △ )
Aimer “escalate”
BS11・アニメ “NieR:Automata Ver1.1a” オープニングテーマ - 第 3 位 ( ⇒ )
NHK総合・大河ドラマ「どうする家康」テーマ音楽 [稲本響] - 第 4 位 ( ★ )
abn テレ朝・土曜ナイトドラマ「6秒間の軌跡 ~ 花火師・望月星太郎の憂鬱」劇中効果音楽[森英治]
♪ G.の刻みに絡む様な和音構成がシンプルで端麗な劇伴佳曲。 - 第 5 位 ( ▽ )
abn テレ朝・木曜ドラマ「警視庁アウトサイダー」劇中効果音楽 [末廣健一郎]
♪ 1位 1週、登場 5週。
静岡県内で約 40%の普及率を有する静岡新聞が、今年に入って夕刊を廃止するとの社告を紙面に載せました。全国の地方紙では 珍しい朝夕刊完全セット制、つまり夕刊の購読を義務付けていた新聞社だったのに、守り続けていた朝夕刊完全セット制を、突然投げ捨てたのです。社告では、読者の皆さまのライフスタイルに合わせると、ひと言理由が記してあるだけでした(笑)。
読者の皆さまのライフスタイルの変化とは、新聞を読まなくなった事に尽きます。日刊新聞紙を購読していない静岡県内の世帯数は、静岡新聞の普及率と同程度あります。そしてこの比率は、ほぼ全国的な傾向となってきました。全国の地方紙は、次々と夕刊を廃止しています。その最大の理由が夕刊購読部数の減少により、午後新規に輸送するコストが高くなったからです。
頑なに朝夕刊完全セット制を守ってきた静岡新聞までが、夕刊廃止に踏み切ったのですから、全国紙も含めて夕刊廃止は、もはや社会の趨勢です。デジタル化された現代社会において、ニュースメディアとしての夕刊の価値など皆無に近い状態で、絶対多数の人達が、スマホを始めとする携帯端末で、日中のニュースを得ています。速報のスピードは、紙媒体など及びもつきません。
先日久しぶりに地元発行の夕刊を読む機会があったのですが、一読して驚きました。掲載されるニュースが少ないのです。夕刊一面から、コラムが大きなスペースを占めていました。7割近くがニュース記事でなく、速報性なき読み物で埋め尽くされています。せめてラテ欄ぐらいCS放送を多く紹介するなど、朝刊ラテ欄との差別化をすべきなのに、工夫の試みすら見当たりません。
夕刊には、新聞メディアの旧態依然とした体質までも、そのまま印刷されていました。第4次産業革命というべきデジタル化社会進捗の只中、メディアの寵児だった頃の姿に拘り、主力は 紙媒体以外にないとしがみつき、変革なく看過してしまった新聞社の体質が、そのまま夕刊として印刷されていたのです。これでは夕刊が、デジタルメディアと太刀打ちなど出来る訳がありません。
夕刊廃止の流れは、夕刊だけで堰き止める事は出来ず、朝刊 つまり 紙発行の廃止まで続く可能性があります。新聞社は、紙媒体からネットを媒体とする通信社へと業態を変えていく必要に迫られているのです。真に報道の自由に拘る新聞記者ならば、会社に寄生せず、ネットを通じて個人発信を貫くのが本旨です。報道の自由 と 報道記者の生活レベルを混同すべきではありません。
ジャーナリストは、常に大衆と生活を一にしてこそ、存在理由があります。夕刊廃止は、新聞社が紙媒体から離脱する決意の第1歩なのです。長野県内を見てみると、県域紙の信濃毎日新聞社が夕刊発行を続けています。ブロック紙の中日新聞社は、長野県内の夕刊を止めていますが、主力の愛知県で発行しています。両社の夕刊廃止の決断は、時代から明確に遅れ始めているのです。
(追記) 信濃毎日新聞は、2023年 9月に夕刊を廃止しました。