第1086回ランキング
- 第 1 位 ( △ )
NHK総合・大河ドラマ「光る君へ」テーマ音楽 [冬野ユミ] - 第 2 位 ( △ )
NewDad “Angel” - 第 3 位 ( ▽ )
クボタカイ “gear5”
テレビ東京・ドラマ25「ハコビヤ」オープニングテーマ
♪ 1位 5週、登場 8週。 - 第 4 位 ( △ )
Uru「アンビバレント」
TSB 日テレ・アニメ「薬屋のひとりごと」第2クール オープニングテーマ - 第 5 位 ( ▽ )
Norah Jones “Running”
AM民放ラジオのFM化。その第1次実証実験が先月からまず 10社で始まりました。元日に見舞われた能登半島地震の被災地に在するMRO北陸放送では、予定していた第1次実証実験の参加を延期しています。最も凄惨だった被災地の輪島・七尾中継局が、停波予定に含まれていたからです。両中継局サービスエリアの住民からは、明確な形で停波反対の声が上がっています。
されど その他の停波中継局のサービスエリアに関しては、明確な反対の動きなど起きていない様です。私は、IBS茨城放送の土浦中継局(1KW)に注目していましたが、先月 1日の停波以降、特に聴取者に混乱などはありません。ただ土浦中継局閉局の流れが具体的になり、60年以上そびえていた大アンテナが撤去される事に、寂寥感を覚える住民の声が聞こえてきます。
AM中波の送信アンテナは、遠くからはっきり視認出来ます。紅白の塔には、多くのステーが張り巡らされ大変目立つ存在です。SBC信越放送・長野本局は、昔から本社演奏所近くに立っていましたが、2004年に多額の工費をかけて市郊外の屋島地区へ移転しました。ところが僅か数年後にFM補完放送の構想が持ち上がり、この流れの読み違いは、以降も後を引いていきます。
美ヶ原のSBCテレビ送信塔も、デジタル化の際に、FM長野送信アンテナを残したまま、NHKと共同で立派な施設を建て引っ越しました。ところがFM補完放送開始で、SBCラジオのFM補完美ヶ原本局は、また旧SBCアナログテレビ塔を利用しています。結局アンテナ形状は、FM長野が双ループ 4面に対して、SBCラジオは 間借り(笑)の様な 3素子八木が2面です。
しかしこの読み違いは、SBC信越放送だけでなく、全国に散見されます。ABS秋田放送がFM化に参加しないと拘っている背景には、やはり本局のAMアンテナを多額の工費を掛けて更新してしまった事情があります。第1次実証実験への参加が少なかったのも、民放連を始め全国の主要AM局が、予想以上に厳しかった総務省の実験参加基準を読み違った事に他なりません。
私は、埼玉県 所沢市、東京都 足立区・文京区で始まる臨時災害FMの実験放送局が とても気になっています。臨災FMとは、大災害が起きた後に開局するはずですが、実験試験目的で 5年間も放送免許が認められています。どう考えても臨災FM送信施設を利用した、新しいラジオメディアを模索する実験です。そして放送母体は、コミュFの様な民放でなく、地方自治体なのです。
NHKのラジオ減波にしろ、AM民放のFM化にしろ、FM単営局を含めて、既存ラジオ局全体が甘く考えている感じがしてなりません。監督官庁の総務省がどこまで深く先読みしているのかは解りませんが、従来のラジオメディアを既に見切っている可能性があります。アンテナ施設の読み違いだと高を括らず、相当な危機感と そのテーゼを放送番組まで反映したほうが賢明です。
(追記) 週間放送視聴日記(2024年 5月10日)に、AM停波 実証実験で radiko が除外される理由 を掲載しました。