第1017回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
Bibio “Off Goes the Light” - 第 2 位 ( △ )
中島みゆき「銀の龍の背に乗って」
TVer フジ・ドラマ「Dr.コトー診療所」主題歌 - 第 3 位 ( ⇒ )
NHK総合・時代劇セレクション「慶次郎縁側日記」テーマ音楽 [川崎真弘] - 第 4 位 ( ▽ )
DAN LEBOWITZ “Wishful Thinking”
YouTube Audio Library - 第 5 位 ( ★ )
ドヴォルザーク「ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53」[Hilary Hahn]
♪ 傾聴に値する躍動を解く静なる協奏曲。クラシック原典名は 日本語で表記。
保存してある放送資料のデジタル化を、少しずつ行っています。放送資料は、紙ベースなので、それをPDFにします。電子ファイルへのインデックス付けという記事では、ファイル名の冒頭にインデックスを付け、自動整理するテクニックを書きました。おかげで思い付くまま(笑)気軽に作業しています。最近PDF化したのが「RKBベスト歌謡50」に関する資料です。
1974年から 22年間 毎週日曜昼 12時10分から 5時まで、福岡・RKB毎日ラジオで生放送された「RKBベスト歌謡50」は、全国のラジオ局で類例が見つからないほど、独創的でリスナーに対して誠実な邦楽のヒットチャート番組でした。QR文化放送の全国歌謡ベストテンと共に、TBSテレビ「ザ・ベストテン」ランキングシステム設計のモデルにもなっています。
RKBベスト歌謡50 最大の特徴は、50位から順に 1位まで、リクエスト葉書紹介を交えながら、50曲総てをオンエアーしていく点にあります。順位の変動は、曲のオンエアーに影響を与えません。大きく順位が下がっても、50位以内に入っていれば、リクエストを紹介し、曲がオンエアーされます。1曲1曲丁寧に、50位から 1位までランキングを紹介していくのです。
RKBベスト歌謡50は、毎週番組へ寄せられる数千通の葉書リクエストをメインに集計していました。組織票にも寛容な特色があります。そこにRKB全ての歌謡曲番組(リクエスト動向)九州地区のレコード売上げや オリコンなどのデータを加味して、60位まで決定。上位 50曲が完全オンエアーされます。北部九州地区の聴取率 1位を独走していた超人気番組でした。
私は、茨城県で、秋から春にかけて、夕方から可能になる直接受信をし、リアルタイムでも聴いていました。上位のベスト10は フルコーラスでオンエアー。さらに年末は 年間ランキングを 100曲オンエアー。100回ごとの記念では、特番を1週間組み、第1回からの総トータル 500位から1位まで全曲オンエアーする「RKBベスト歌謡500」も放送されます。
RKBベスト歌謡500は、151位以下の発表を 平日帯の歌謡曲ヒット情報枠や、深夜の時間帯て行っていました。私は 深夜の時間帯に、リアルタイムで聴いた記憶があります。ラジオのチャート番組なら、多少の事では動じない私でも、300位あたりでだんだん気が遠くなってきたのを覚えています(笑)。500曲全曲オンエアーとは、それほど凄まじいものでした。
番組開始から長年担当してきた 林幹雄 アナは、素晴らしい美声で、九州を代表する名アナウンサーでした。そしてリスナーに対して誠実な日本一尊敬できるアナウンサーと言い切っても過言ではありません。50曲全てのリクエスト葉書を、1曲ずつ丁寧に紹介していくその姿勢は、全国のカウントダウンDJが、とても模倣など出来ないほどの 高い域に達していたのです。
番組では、順位予想をするクイズが充実していました。45位・35位・25位・15位を、それぞれ予想するブロッククイズ。そしてベスト10を完全予想するベストテンクイズです。特にベストテンクイズは、日本最難関とも言えるランキング予想クイズで、滅多に正解者が出ません。正解しても当選しなかった人には、正解証明とも言える葉書を番組から送るほどでした。
ここまでの予想をリスナーに求めるのですから、多くのリスナーがベスト50をノートに記録していました。記録するためには、毎週日曜の 5時間を費やさなければなりません。当然記録漏れが起こり得ます。そこで番組では、順位に関する何でも相談を受け付け、全順位が掲載された月刊のランキングニュースを発行し、返信用封筒を送ったリスナー全員に差し上げていました。
年間ベスト100やベスト歌謡500では、毎週のランキング下位でポイントを稼ぐ演歌系がやはり強力でした。但し 50位まで全曲オンエアーというスタイルから、登場回数を重視する姿勢は 理解出来ます。番組末期になると、組織票に寛容だった弊害がランキングにも出ていた様ですが、これも愚直なまでにリクエストするリスナーを信頼していた表れとも映るのです。
番組終了から 27年が経過。そして林幹雄 アナは 三回忌を迎えています。日本のラジオの歴史全体を振り返っても、林幹雄 アナ全盛期の「RKBベスト歌謡50」を 毎週全て聴く事が出来た北部九州リスナーの方は、本当に幸せだったと思えてきます。RKBベスト歌謡50は、HBC北海道放送のベストテンほっかいどうと並ぶ、日本最高峰のヒットチャート番組でした。
10月29日 446週目。RKBベスト歌謡50。今週の 49位です。今週の 49位は、石川秀美の「ゆ・れ・て湘南」。先々週 38位、先週 42位、今週は 49位です。北九州市小倉北区の◯◯さんから「夏から秋にかけて上位にいたこの曲も、ギリギリの順位まで下がってきました。でももう 1週。ブロッククイズではありませんが 50位ちょうどで曲が流れるのではないでしょうか?」と頂きました。ちょうどではありませんが、今週は 49位に入っています。福岡市城南区別府の◯◯さんから「この夏は キャンペーンで福岡に来た秀美さんに会えたのが一番の思い出です。」と頂きました。その他には、熊本市東区から◯◯さん。大川市大橋の△△さん。そして毎週この曲にリクエストをされている筑紫野市御笠の△△さん。他の皆さんから頂きました。それでは、今週の 49位です。石川秀美「ゆ・れ・て湘南」・・・。