FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第467回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    NHK総合・大河ドラマ「平清盛」テーマ音楽 [吉松隆]
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    NBS フジ・ドラマ「ストロベリーナイト」劇中効果音楽 [林ゆうき]
  3. 第 3 位 ( ⇒ )
    Lady Antebellum “Just a Kiss”
    テレビ東京・2時間サスペンスドラマ「水曜ミステリー9」エンディング テーマ
  4. 第 4 位 ( ⇒ )
    abn テレ朝・木曜ミステリー「科捜研の女」劇中効果音楽 [川井憲次]
  5. 第 5 位 ( ★ )
    浜崎あゆみ “how beautiful you are”
    NBS フジ・木曜劇場「最後から二番目の恋」主題歌
    ♪ 珍しく平坦な旋律を通しているスローバラード。

 このブログもそうですが、音楽チャートは、お正月から始めると都合が良いものです。初年度の年間ランキングが、きちんと 12ヵ月のデータで収まります。この考え方に反し特殊だったのは、J-WAVEの“TOKIO HOT 100”でした。初年度の年間チャートを、1988年10月の開局から僅か 3ヵ月間のデータで、堂々と 100位まで算出しています(笑)。

 私は子供の頃、音楽に全く興味がありませんでした(笑)。ただブロガー プロフィールにも書いた通り、選挙の開票速報特番が異様に好きだったのです。開票速報が好きな小学生は、極めて稀な存在です。国政選挙の翌日開票の日は こっそりズル休み(笑)。児童会の役員選挙でも立候補したのは 選挙管理委員。開票速報ほど、子供ながらに楽しいイベントは ありませんでした。

 しかし、選挙の開票速報というのは、年中やっているものではありません(笑)。そこで触手が伸びたのが、ラジオのベストテン番組という訳です。私が最初に興味を持ったのは、小学5年生の頃。QR文化放送の「歌謡紅白人気投票」という番組でした。男女の歌手を紅白に分け 葉書リクエストで、まず紅組・白組ごとのベストテンを決定。次に総合ランキングを発表します。

 QR文化放送は、紅白組分けが好きで(笑)その後の 歌謡紅白ベストテンや「決定!全日本歌謡選抜」まで、延々コンセプトが続きます。私が初めてノートに順位記録をしたのは、この歌謡紅白人気投票でした。そして まもなく 同じQR文化放送でオンエアーしていた「全国歌謡ベストテン」と出会い、開票速報 イコール 音楽チャート という考え方が 確信になったのです。

 とにかく番組のオープニングなんです。大好きなオープニングでした。QR文化放送は、カトリック聖パウロ修道会が、筆頭株主であり続ける経緯もあって、当時の時報も予報音は、教会の鐘の音を使っていました。土曜日 午後4時。その鐘の音に続いて、正報音がポーンと鳴った瞬間です。いきなり けたたましいタイプ音が鳴り響きます。当時の大型電子計算機の稼働音です。

 そして女性アナの声で、 全国葉書リクエスト集計、第1位コード番号 101、第2位 2003、さらに男性アナの声がオーバーラップして、 ・・3052点、605番803点 。まさにベストテンをコンピューターで集計している本部の効果音声でした。「毎週できる開票速報」(笑)のイメージに、まさしく見事なほど合致したのが、全国歌謡ベストテンだったのです。

 全国歌謡ベストテンは、NRN加盟局を中心とした地方民間放送共同制作協議会「火曜会」の制作協力により、QR文化放送が全国ネットしていました。殆どのリスナーが、この火曜会を 歌謡界と聴き間違えます(笑)。完パケ番組ですが、QR文化放送では、70年代当時に全国歌謡ベストテンを、電話による順位予想クイズなど織り交ぜ、別途生放送していました。

 番組では、全国電話リクエスト・全国葉書リクエスト・レコード売り上げ そしてベストテン選定委員会の集計結果。この 4部門のベストテンを、まず順次発表し、各部門の注目曲をオンエアーします。だいたいの順位動向のイメージをリスナーに与えた後で、総合ベスト 10 そして ベスト 30を発表していくのです。まるで開票速報が進んでいくような番組構成でした。

 総合ベスト10の発表が進み、2位まで発表が終わってラストを迎えると「火曜会のあらゆる資料を元にコンピューターがはじき出した全国歌謡ベストテン。第×××回 総合ナンバーワンの発表~」とコールされ、高らかに鳴るファンファーレ。そして総合 1位曲のイントロが流れ出します。これほど劇的で形式美の有るラジオベストテン番組は、他にありませんでした。

 子供ながらに、これは開票速報だと思わせた理由は、番組の原点にもたどる事ができます。1962年 7月にスタートした当時は、まだ 4部門によるコンピューター集計はなく、前半で全国のラジオ各局や地区別による報告があり、スタジオで順位を集計し、後半に総合ベスト30を得点(得票)付きで発表するといった、本当に開票速報さながらの番組構成だったそうです。

 全国歌謡ベストテンによる 4部門コンピューター集計のシステムは、その後 TBSテレビの ザ・ベストテン に、多大な影響を もたらします。また地元SBC信越放送の SBC歌謡ベストテン に至っては、順位予想クイズを生放送で受付ながらも、部門別集計や総合 30位まで発表するスタイルを踏襲し、全国歌謡ベストテンをモデルとしているとしか考えられませんでした。

 但し この全国歌謡ベストテン、問題がない訳ではありませんでした。とにかく第4要素の「ベストテン選定委員会」が謎でした。全国ラジオ局の音楽番組担当ディレクターで構成され、良く解釈すれば、ビルボード ラジオチャートにおけるプレイリスト報告と似た役割を果たしていたのかな? と推測できますが、各局のランキング集計と言わず、やはり意味不明のままです(笑)。

 さらに問題だったのは、全体の順位動向が、1 ~ 2週ほど致命的に遅れていたのです。近年 謎解きがされ、80年代頃から 火曜会は、番組配信をスムーズに行うため、なんと 2本録り(笑)を行っていたとの事。来週のベストテンを 今週収録してはいけません。加えて実際の集計作業はコンピューターでなく、ほとんど手計算で行っていた(笑)との逸話も公開されています。

 問題があった全国歌謡ベストテンですが、スタイルを変えずに、1997年まで なんと 35年間も続きました。火曜会が制作を止めた後も、提供スポンサーがついていたKBS京都が、2002年12月まで独自ローカル番組として放送し、総放送回数は、2100回まで達しています。私を開票速報好き から音楽へ結びつけたのが、この「全国歌謡ベストテン」だったのです。


ブログ開始は 2003年です。

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