第372回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
NHK総合・大河ドラマ ミニコーナー「龍馬伝紀行」効果音楽 [いちむじん]
♪ 終奏部のギター演奏は 実に素晴らしいです。 - 第 2 位 ( ⇒ )
NHK総合・大河ドラマ「龍馬伝」テーマ音楽 [佐藤直紀] - 第 3 位 ( ⇒ )
NHK総合・大河ドラマ「龍馬伝」劇中効果音楽 [佐藤直紀] - 第 4 位 ( ⇒ )
Sade “Soldier of Love” - 第 5 位 ( ⇒ )
aiko「あの子の夢」
NHK総合・連続テレビ小説「ウェルかめ」主題歌
先月15日から 在京・在阪ラジオ局 13社が、IPサイマル放送の実用化試験配信“radiko”を開始しました。「サイマル放送」とは、遅延が問題になる時報などを除き「サイマル」つまりアナログ ラジオ放送が、そのまま インターネットで配信されています。今回のIPサイマル放送は、24時間 配信しており、事実上のデジタル放送となる画期的なものです。
しかし、今回は実用化試験という事で、例えばTOKYO FMの“radiko”は 1都 3県しか配信してません。受け手のIPアドレスで 接続元クライアントの位置を判断し、1都 3県以外からのアクセスならばブロックが かかります。実用化試験の段階ですから文句は言いませんが(笑)インターネット放送の世界標準から、だいぶかけ離れた硬直的な考え方です。
試しに私が“radiko”に入ってみたところ、長野県のIPなので「サービス地域外のためラジオを聴くことができません」と見事ブロックされました(笑)。今のところIPサイマル放送のメリットが最も高いのは、やはり自社制作率の高い AMラジオ局だと思います。AMラジオが、FM以上の音質で しかもステレオですから“radiko”の人気も集中しています。
従来は、番組を細切れにストリーミングしていたコミュニティFM局のサイマルラジオも、ミュージックバードなどの再送信時間帯が、著作権法上の理由で中断していました。この著作権法上の調整と、各局ごとに異なるメリット格差への懸念から“radiko”は、ラジオ放送として認められた、サービスエリア外の聴取にブロックをかけている、これが本音かも知れません。
ラジオ デジタル放送が、今までのアナログラジオと違った形で普及する可能性は「セント ギガ」以来、その失敗の歴史からも極めて困難を伴います。となればラジオのデジタル化は、まずアナログ放送のサイマル化が最も妥当な考え方です。巨大な設備投資の必要がないインターネットによるIPサイマルラジオは、デジタルラジオ放送の重要な形態となるはずです。
今日、ラジオだけでなく既存メディアが、ネット隆盛の世界で生き残りの模索に苦しんでいます。一部の新聞社が取り組んでいる有料による全記事配信の「電子新聞」も、今までの無料で受けられるニュースと、どう価値が違うのか? いまいち はっきりしません。ラジオの将来は、やはりデジタル化などのハード面より、現在 放送しているソフト面に かかっているのです。
(追記) 2011年10月 3日から、長野県エリアで“radiko”の実用化試験配信が開始。その後 本配信に移行しました。本配信放送は、FM長野・SBCラジオ・ラジオNIKKEI・放送大学です。