FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第704回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( △ )
    BS Dlife・外国テレビドラマ「BONES ~ 骨は語る」エンドクレジット テーマ音楽 [Peter Himmelman]
  2. 第 2 位 ( △ )
    NHK BSプレミアム・プレミアムドラマ「隠れ菊」テーマ音楽 [林祐介]
  3. 第 3 位 ( ▽ )
    George Winston “Longing/Love”
    JT テレビCM音楽
  4. 第 4 位 ( ▽ )
    NHK総合・大河ドラマ「真田丸」テーマ音楽 及び 劇中効果音楽 [服部隆之]
  5. 第 5 位 ( ★ )
    Lauren Alaina “Road Less Traveled”
    ♪ 通算 500曲目のリストイン。国内では馴染みも薄いですが、カントリーポップの佳曲。

 V-LOWマルチメディア放送“i-dio”は、3月のプレ開局から予定外の放送休止も挟んで、7月 1日にグランドオープン(笑)しました。しかし、特段の社会的なブームが起きる訳でもなく、現在に至っています。莫大な設備投資への資金繰りから、V-LOWマルチメディア放送の運営母体会社は、日本政策投資銀行から 10億円もの借入までしています。

 私がラジオのニューメディアとして認め、リスナーとして聴取していたのは、1991年に開局した衛星デジタル放送の“St.GIGA”(セント・ギガ)だけでした。今まで唯一聴取料を払った有料ラジオ局です。セント・ギガは、ラジオ メディアからジャーナリズムの要素を排し、音の潮流として、より芸術的な そして 前衛的な音楽ラジオ放送を目指しました。

 タイムテーブルというラジオ番組編成の概念を否定し、月の満ち欠けや 潮の満ち引き、そして日の出 日の入りを基点とする太陽の運行など天体現象に基づく「タイドテーブル」をクリエート。そのタイドテーブルのリズムを基準に、24時間生放送で、音楽 と 自然音さらに最小のアナウンスだけを、放送衛星を通じて全国一律にオンエアーした革命的なラジオ放送局でした。

 全国に音楽をメインとしたラジオ局は 数多くありますが、オンエアー曲を決定・管理する「選曲部」という部署を放送事業会社に置いたのは、後にも先にも衛星デジタル音楽放送株式会社「セント・ギガ」だけでした。J―WAVEの創始者である故・横井宏 氏が編成局長として決行した、世界の音楽放送史上最大の実験が“St.GIGA”(セント・ギガ)だったのです。

 そしてその壮大な実験は、開局 3年目での横井宏 氏の急逝、4年目でのコンセプト否定によるリニューアル、さらに 9年目の事実上の経営破綻 と 代替りで失敗に終わります。私個人としては、24時間生放送を標榜する以上、セント・ギガなりの気象情報やニュースを挿入すれば、もう少し違った聴取者数の推移や経営の展開があったのでは?と思えてなりません。

 それでも故・横井宏 氏の目指すベクトルの方向性は 誤っていませんでした。今までとは違うニューメディアのラジオ局を築づき上げるという事は、ラジオ局の送出・経営システムを新しくするだけではなく、コンテンツ自体を革命的に刷新しなければならないのです。故・横井宏 氏は、その点に着目して編成原論を創造し、自らの生命を賭けてまで貫きました。

 私は、当時数少なかった、セント・ギガを聴きたいが為に、WOWOWに加入したひとりでした。加入後、すぐセント・ギガのカスタマーセンターに電話。音声スクランブルを解除してもらいました。デコーダに直結したアンプ と スピーカーから流れ出した、セント・ギガの美しさは 忘れる事が出来ません。ラジオ放送を、まるで芸術作品にまで昇華しているような内容でした。

 セント・ギガこそ、唯一のラジオのニューメディアだったのです。いまTOKYO FM と JFN加盟局が推進している、V-LOWマルチメディア放送“i-dio”内に、故・横井宏 氏が生命を賭してまで決行した“St.GIGA”(セント・ギガ)と言う名の実験を、スピリッツとして理解している方が、何人存在するのか? 一(いち)リスナーとして大変気になります。


ブログ開始は 2003年です。

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