FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第223回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    柴咲コウ「ひと恋めぐり」
    SBC TBS・愛の劇場「砂時計」主題歌
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    NHK総合・木曜時代劇「柳生十兵衛七番勝負 最後の闘い」劇中効果音楽 [梅林茂]
  3. 第 3 位 ( ⇒ )
    工藤静香「雨夜の月に」
    NBS 東海テレビ・ドラマ「麗わしき鬼」主題歌
  4. 第 4 位 ( ⇒ )
    NHK総合・大河ドラマ「風林火山」テーマ音楽 [千住明]
  5. 第 5 位 ( ⇒ )
    NHK総合・ドキュメンタリー番組「ドキュメントにっぽんの現場」テーマ音楽 及び 予告使用音楽 [番組担当音響スタッフ 独自制作]
    ♪ ごく短時間に使用されるBGは、NHK音響スタッフが創り上げた佳曲。

 大河ドラマ「風林火山」は、視聴率が好調に推移しています。ここ数年の大河ドラマの中では、群を抜くほどシナリオが充実しており、毎回驚くほど胸を打つ、論理的な台詞回しがあります。大森寿美男のシナリオには、自らの確かな歴史感に基づく、史実 と 創作の仕掛けが見事に調和しているのです。風林火山 こそ、近年になく完成度の高い大河ドラマだと感じています。

 千住明が制作した音楽に関しては、相当練り上げて創られた作品です。旋律の心底に染みていく豊さは、小六禮次郎の「功名が辻」テーマ音楽のほうが優るかも知れませんが、テーマ音楽が流れるタイトルバック映像の出来は、空の雲の変化に合わせた 色彩のコントラストの素晴らしさで象徴される様に、2007年の段階で、大河ドラマ史上最高だと断言できます。

 配役序列では、前作「功名が辻」が トメG俳優を、完全に固定させていたのとは異なり、非常に柔軟です。例えば、時代劇や 2時間サスペンスに異彩を放つ名悪役俳優でもあった 上杉祥三。テレビ草創期の頃からドラマへ出演し、脇役に徹し続けてきた女優・大森暁美。このふたりを、大河ドラマでトメG入りさせた事は、驚きでもあり、その人選に粋を感じています。

 レギュラー出演者が一堂に集まった、第10回「晴信謀叛」の信虎(仲代達矢)追放を決意する重臣達の謀議シーンは、大河ドラマ史上に残る名場面でした。残るキャストの問題点は「あの人」(笑)。そう あの人だけなのです。出来が良いだけに、段々と心配が つのってきました。序盤の展開から、名作大河の呼び声が高まる「風林火山」の今後の展開に期待しています。

 NHK大河ドラマ「風林火山」4月29日 放送・第17回「姫の涙」
【タイトルバック・クレジット順序(配役発表序列): ◯ 内野聖陽 / ◯ 市川亀治郎 / △ 池脇千鶴 / △ 金田明夫 ➝ 田辺誠一 ➝ △ 有薗芳記 / 佐藤隆太 ➝ 水川あさみ ➝ 桜井幸子 ➝ 貴地谷しほり / △ 柴本幸 / ◯ 加藤武 / ◯ 浅田美代子 ➝ △ 上杉祥三 ➝ △ 大森暁美 / ◯ 竜雷太 / ◯ 風吹ジュン / ◎ 千葉真一 】

 ここに掲載されたピンクレ(1画面に 1人だけ配役が紹介される)俳優を、ブログでの格付け対象としています。タイトルバックでは、俳優表示のリズムや 区切り方にも意味があり、それらを分析しました。 / や ➝ は、表示間隔の強弱を表し、無印  △  ◯ の順でランクが上がり「トメ」の ◎ が、今回における最高俳優と、このブログでは 独自な格付けを打っています。

第224回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    柴咲コウ「ひと恋めぐり」
    SBC TBS・愛の劇場「砂時計」主題歌
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    NHK総合・木曜時代劇「柳生十兵衛七番勝負 最後の闘い」劇中効果音楽 [梅林茂]
  3. 第 3 位 ( ⇒ )
    工藤静香「雨夜の月に」
    NBS 東海テレビ・ドラマ「麗わしき鬼」主題歌
  4. 第 4 位 ( ★ )
    Swing Out Sister “Secret Love”
    花王化粧品 テレビCMソング
    ♪ CM “Segreta” で表現された見事なドライブ感は、書き下ろしのオリジナル佳曲。
  5. 第 5 位 ( ▽ )
    NHK総合・大河ドラマ「風林火山」テーマ音楽 [千住明]

 4月期のテレビドラマは、相変わらず不作のようです。ビデオリサーチ社の視聴率調査(関東地区)を見ると、第1回 放送は まあまあの数字でも、以降 低落傾向が最終回まで続くパターンが 殆どです。やはり視聴率調査の標本構成を 10年前・20年前と比較していけば、M1・F1層の姿が消えていく少子高齢化の波が、視聴率調査にも着岸しているのが解ります。

 その中で、今クールにおいて好調に推移しているのは、SBC信越放送(TBS)の「夫婦道」です。武田鉄矢・高畑淳子に 柳井満 プロデューサーという「金八」シフトで制作されている「夫婦道」は、穏やかで かつ小ギャグ満載のホームドラマです。視聴していくと、制作側の気負いから生じる違和感がなく、黄金時代を築き上げた佳きTBSドラマ復活の印象を受けます。

 母親・高鍋聡子 役の高畑淳子は、日本で有数の本気で泣ける女優です。本気で泣けば、鼻水は出るし(笑)とても芝居になりませんが、高畑淳子は ギリギリまで本気で泣き、見事な芝居を演じ切ります。長女 夏萌 役・しずちゃん こと 南海キャンディーズの山崎静代は、さすが常磐ハワイアンセンターの「フラガール」(笑)。人知を超えた女優としての魅力があります。

 武田との口喧嘩相手で、隣家の市会議員を演じる名優・橋爪功には、文句のつけようがありません。先日NHK総合の「スタジオパークからこんにちは」にゲスト出演した時、有働由美子 アナのカンペが、橋「瓜」功になっていたのを目敏く見つけ、カンペを奪い取り生放送のカメラに誤字を写してしまう芸当は「京都迷宮案内」の杉浦恭介 記者そのものでした(笑)。

 また橋爪功の朗読技能は、卓越したものがあります。NHKラジオで 1年以上に渡り読み継いだ「三国志」も、大きな人気を博しました。フジテレビの「剣客商売」や、NHK大河ドラマ「武蔵」(2003年放送)では、見事なナレーションを担当しています。その他にも、TBS木曜座「たとえば、愛」の文芸誌 編集部員・吉野哲夫 役が強く印象に残っています。

 芸達者達の息の合ったテレビドラマこそ、やはり幅広い年代層の支持を獲得するのは 当然の事です。人気だけが先行する実力が伴わない若手俳優を多用して前人気を煽らなくても、世帯視聴率の総合値は 高くなります。見事な芝居 と 統計学的推定は、正直に一致する事が多いのです。良質のテレビドラマをきちんと育てていく番組編成は、放送文化向上のためにも必要です。


(追記) 2009年 4月から 6月まで「夫婦道」第2シリーズが、復活した「水曜劇場」枠で本放送されました。しかし テレ朝「相棒」と同じ時間帯であったため、視聴率が伸び悩む傾向となり、6月24日 放送では、サブタイトルも付かず「最終回」とクレジットされたのが印象的でした。TBSも、良質のテレビドラマを育てていく番組編成にシフトすべきです。

第225回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    柴咲コウ「ひと恋めぐり」
    SBC TBS・愛の劇場「砂時計」主題歌
    ♪ 編曲は 華原大輔・前嶋康明。
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    NHK総合・木曜時代劇「柳生十兵衛七番勝負 最後の闘い」劇中効果音楽 [梅林茂]
  3. 第 3 位 ( △ )
    Swing Out Sister “Secret Love”
    花王化粧品 テレビCMソング
  4. 第 4 位 ( ▽ )
    工藤静香「雨夜の月に」
    NBS 東海テレビ・ドラマ「麗わしき鬼」主題歌
  5. 第 5 位 ( ⇒ )
    NHK総合・大河ドラマ「風林火山」テーマ音楽 [千住明]

 12日 午前8時30分ジャスト、突然 FM長野で「海の波の音」が流れ始めました。途中 高寺直美 アナにより「暫くお待ち下さい」のアナウンスも放送されています。通常番組の放送は 8時45分に復帰。FM長野の通常放送に 大きなトラブル(ネット トラブルを除く)があったのは、1999年 7月13日以来となります。この時も発生は 午前 8時30分でした。

 FM長野は「送信所に電波を送信する機械に不具合が発生し、通常は自動的に予備の機械に切り替わるが、この日は うまく切り替わらなかった」とのプレス説明をしています。FM長野の送信は 独特てす。松本本社から放送マイクロ波を、一度 松本市北部の芥子望主山(けしぼうずやま)にある「反射板」にぶつけます。その反射波を 美ヶ原 本局送信所に送っているのです。

 ブロガー プロフィールでも紹介している通り、私は 放送の送受信技術について、独学で勉強しています。報道内容から考えてみると、今回は 松本本社・主調整室(マスター)STL送信機の主系統が故障した重大な放送事故でした。緊急アナウンスは、芥子望主山の反射板経由ではない、松本本社 と 美ヶ原 本局送信所を直接結ぶ非常回線を通じて流れたと推定しています。

 今回のFM長野の放送事故は、副系統への切り替えが出来ず、停波回避のため予め用意されていた「予備伝送系」である、美ヶ原 本局送信所へのコーディック(音声をデジタル圧縮する)伝送系が、瞬時に緊急作動し、放送事故時の無音を避けるため、エマージェンシー テープ(非常音声ファイル)としてプールしてあった「海の波の音」が自動送出されたと考えます。

 高寺直美 アナは、マスター割り込みで、この予備伝送系を通じて緊急アナウンスを入れ、民生用で帯域は 狭かったも知れませんが、この予備伝送系のおかげで、最悪の停波事故が回避できたと推測しています。ただ海がない県域FM局である長野エフエム放送のエマージェンシー テープが、海の波の音というのも、何か暗号めいた、いや暗示めいた不可思議さを感じます。

 15分間に及ぶ放送事故で、FM長野へも電話問い合わせが殺到したはずです。しかし この放送事故に関し、FM長野の公式サイトで、なぜかオフィシャルなメッセージは 発表されませんでした。企業のサイトは、広報の役割を有します。この様な放送事故の場合こそ、公式サイトで状況を出来る限り早く知らせるべきだと、一(いち)FM長野リスナーとして思った次第です。


(追記) 2009年11月15日に、午後 7時頃から数分間に渡り「エマージェンシー テープ」である海の波の音が また送出。2010年 4月10日にも、午後 12時55分から約 1分間 海の波の音が送出されています。この時のエマージェンシー テープと、遅れて始まったFM長野ニュースは、MP3ファイルで録音を保存しています。

第226回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( △ )
    NHK総合・木曜時代劇「柳生十兵衛七番勝負 最後の闘い」劇中効果音楽 [梅林茂]
    ♪ シリーズを通して打楽器を重用した劇伴は素晴らしいです。
  2. 第 2 位 ( △ )
    Swing Out Sister “Secret Love”
    花王化粧品 テレビCMソング
  3. 第 3 位 ( ▽ )
    柴咲コウ「ひと恋めぐり」
    SBC TBS・愛の劇場「砂時計」主題歌
  4. 第 4 位 ( ⇒ )
    工藤静香「雨夜の月に」
    NBS 東海テレビ・ドラマ「麗わしき鬼」主題歌
  5. 第 5 位 ( ⇒ )
    NHK総合・大河ドラマ「風林火山」テーマ音楽 [千住明]

 最近の銃犯罪の激増は、異様な社会疲弊の兆候です。17日に起きた 愛知県の立てこもり事件は、とうとう警察官の犠牲者が出てしまいました。この事件で驚いたのは、犯人が立てこもりの最中、地元FM局のDJを名指しの上、事件について語りたい と言い出した事です。警察・局編成部長立ち会いの元、約 30分間も電話で、DJ と 犯人は、実際に会話を交わしました。

 その地元FM局は“ZIP-FM”。DJは「ジェイムス・ヘイブンス」氏と伝えられています。穏やかな音楽放送メディアであるはずのFMラジオ放送が、凶悪犯罪に登場した事自体が異常です。ZIP-FMのヘビーリスナーを“ZIPPY”(ジッピー)と呼称していますが、重罪容疑者まで、熱烈な“ZIPPY”だったとは、深い浸透度を思い知らされました。

 FM長野の開局は、1988年10月 1日ですが、全く同じ日に、東京のJ-WAVEも開局しています。「モア ミュージック・レス トーク」という斬新な編成原論が象徴的な、FM横浜成功の影響を強く受けた J-WAVEの開局時編成は、当時の社名である 株式会社エフエム ジャパンの横井宏・編成部長 と 常行邦夫・編成課長、このふたりに託されていました。

 当時のFMfan誌に掲載された、ふたりの開局準備の対談記事を、私は 読んでいます。その記事を読んでいて、とある文章に釘付けとなりました。「1日 24時間を ひとつの番組にするのが理想」。今までのFMラジオ放送 番組編成の考え方を超越する発想でした。その後 開局時タイムテーブル案が発表され、J-WAVEの番組編成に対する驚きは、さらに深まります。

 音楽を シャワーの様にオンエアーする。平日は、朝からCM無しで 30分間音楽だけを流す“NON STOP POWER PLAY”を 7本放送。1日の大半が生放送。夕方帯で電話リクエスト生ワイド。そして 日曜日 午後は、4時間のカウントダウン番組。しかも 100位まで。ラジオフリークとしても、チャートマニアとしても、信じられない様な編成でした。

 あらゆるジャンルの音楽を、時報・法定アナウンスだけを交えて、東京タワーから試験電波として流し、今でも「日本最高の音楽放送」だったとの声がある J-WAVEの試験放送。そして放送免許が降り、サービス放送 第1日目の朝に、J-WAVEが流した“Headline News”を、最初に聴いた時の雷に打たれた様な感動は、生涯忘れる事が出来ません。

 まさかラジオニュース と 音楽が、ここまで融合出来るとは思いませんでした。開局 18年を経た今でも使用されている“Headline News”のサウンドステッカーは、世界のラジオニュース・テーマ音楽の最高傑作だと思います。このJ-WAVEを大成功させた開局時編成は、100曲カウントダウンも含めて、そのまま大阪のFM802にも引き継がれます。

 J-WAVEを創り上げた横井 氏 と 常行 氏ですが、この後 運命は分かれました。横井宏 氏は、J-WAVEを退職して、衛星デジタル音楽放送「セントギガ」の編成局長となりました。月齢や日の出・日没、潮の満ち引きに基づき選曲し、音楽 と 自然音だけを 24時間 1番組として生放送。世界音楽放送史上 最大の実験と断言でき得る衛星ラジオ放送を開始します。

 横井 氏 と セントギガは、全国のラジオ局で初めて、オンエアー曲を決定管理する「選曲部」という部署を設けるほど、音楽放送を極めようとしました。しかしセントギガは、余りにも前衛的実験的な内容でした。私が 唯一聴取料を払った有料ラジオ放送なのですが、聴取者は伸び悩み失敗。開局から 3年後に、横井宏 氏は急逝します。仕事に追われた故の末期ガンでした。

 一方 常行 氏は、京都の α-STATIONの編成部長に紹聘されます。そこで全ての正式番組名を定めない「24時間ワンフォーマット編成」の壮大な実験をします。当時のタイムテーブルは、1週間をトンネルの様な絵にし、所々コーナーの刻み目が書かれていただけでした(笑)。しかし、大きな成果はなく、α-STATIONは 通常の番組編成へ回帰します。

 常行 氏が 次に紹聘されたのが、名古屋のZIP-FMでした。そして取締役編成局長 兼 制作部長であった、開局 9年目に もう一度 24時間ワンフォーマット編成 へ挑戦します。日曜 午後に 小林克也 氏が担当する“ZIP HOT 100”以外、全ての番組を廃止してミュージック ナビゲータ(DJ)に任せる、改編率 97%の革命的大改編を断行したのです。

 しかし スポンサーが付いて来れずに失敗。常行 氏は、2004年にZIP-FMを退社。24時間ワンフォーマット編成は、僅か 2年で廃止されます。それでもリスナー と ステーション、リスナー と ミュージック ナビゲーター(DJ)の徹底した結びつきは、ZIP-FMに残りました。常行 氏は、このZIP-FMで、J-WAVEからの完成型を示しています。

 「1日 24時間を ひとつの番組にするのが理想」。横井宏 氏は、セントギガで、常行邦夫 氏は、ZIP-FMで、ラジオ音楽放送の最も進化したフォーマットを、現実の放送として具現化しました。そして、ZIP-FMで常行 氏と共に歩み、開局時から採用されている、ただ1人のミュージック ナビゲーター(DJ)が、ジェイムス・ヘイブンス 氏だったのです。


(追記) 週間放送視聴日記(2012年 8月24日)で、我が国 民放FMラジオの革命的先駆者だった、 小谷野修 FM横浜 元常務取締役 について掲載しました。


ブログ開始は 2003年です。

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