第525回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
Sissel “Weightless”
NHK BSプレミアム・ドキュメンタリー番組「追跡者 ザ・プロファイラー」テーマ曲 - 第 2 位 ( △ )
CS 時代劇専門チャンネル・時代劇「風車の浜吉捕物綴」テーマ音楽 [渡辺俊幸] - 第 3 位 ( ▽ )
NHK BS1で視聴した2013全日本綱引選手権大会における「長野進友会」応援音楽 [小口大八] - 第 4 位 ( ★ )
LUHICA「独り言花(ひとりごとばな)」
資生堂 テレビCMソング
♪ ストリングスへの推移が絶妙な和声と調性が整った佳曲。 - 第 5 位 ( ☆ )
NHK総合・大河ドラマ「八重の桜」テーマ音楽 [坂本龍一]
21日に 日本民間放送連盟は、ラジオ局加盟全社のデジタル化一斉移行を断念すると、正式に決定しました。ラジオのデジタル化一斉移行には、約 1200億円もの巨大な設備投資が必要とされ、リスナーサイドにも新たな受信機の購入が求められます。ラジオデジタル化という地上波テレビのデジタル化を踏襲する様な大事業構想に、民放連内の意見が整理出来ませんでした。
また V-Low マルチメディア放送 へ参入したいとの意向を示すラジオ局も、全体の 65%程度に留まっています。ラジオ離れが深刻な状況での 巨大な先行投資に、不安を抱く放送局が多く、地方AM局を中心にアナログラジオの継続で、十分対応できるとの声も上がってしまいました。今後は、個別の放送局ごとに、デジタル化を進めていくか否か判断する事になります。
特に驚いたのは、LFニッポン放送を筆頭に、難聴取問題の解消に向けて「FMでの同時中継放送」を希望するAM局も複数あったという点です。東日本大震災クラスの大津波や烈震に見舞われると、海岸沿いのラジオ送信所・中継局は 送信できなくなります。AM放送の送信設備には、巨大なアンテナ と 敷地が必要で、高台への移転は 現実的に難しいものがあります。
FMラジオの放送周波数帯を増やし、AM放送と同じ番組を FM放送でも同時オンエアーすれば、夜間混信対策や都市部の難聴対策になり、政府の国土強靱(きょうじん)化計画推進の観点にも合致するという考え方がベースにあります。以前ブログでも紹介しましたが、現に沖縄では、国際的な夜間混信対策として、AMラジオ局のFM中継が普及しているのです。
一方 デジタルラジオ推進派の急先鋒であるTOKYO FM(FM東京)は、日本民間放送連盟が開始の目標としていた来年度から 1年前倒しし、今年度にデジタルラジオを開始すると報じられました。しかしJFN未加盟の山梨・FM富士などでは、デジタルラジオ参入を断念する局が現れています。TOKYO FMは、事態の急展開からか、前のめりになっているのです。
ラジオのデジタル化は、テレビのデジタル化で空いた周波数帯となる 90 ~ 108MHzの“V-Low”を利用していく構想でした。既に本放送が始まっている“NOTTV”は、NTT DOCOMOのスマートフォン専用マルチメディア放送ですが、従来のラジオ・テレビ放送の範疇でありません。V-Lowのデジタルラジオは、あくまでも放送事業なのです。
“V-Low”のデジタルラジオは、スマートフォンなどで受信できる“NOTTV”と違って、新規開発の受信機が普及しなければ、原則成立しません。「見えるラジオ」と同じ様な懸念も生じてきます。私は、“V-Low”よりも、現在配信を続けている“Radiko”が、さらに改善していけば、デジタルラジオとして、ひとつの完成形を示すと考えています。
携帯端末向けでは、ドコデモFMや LISMO WAVEなど、FM放送の全国配信もスタートしています。それらの発展継続の形が、デジタルラジオとしても充分通用するはずです。ラジオ放送は、デジタルにしろ アナログにしろ 音声放送が基本です。V-Low構想で示した、ラジオへ映像情報機能の付加は、結局のところ、単なるテレビとなってしまうのです(笑)。
逆にテレビへラジオを逆付加するアイデアは、WOWOWにおけるセント・ギガ、さらにBSデジタルラジオと、総て失敗しています。地上波テレビのデジタル化の様に、全局一斉 半ば強制的に受信機を取り替えさせる事が出来れば話は別ですが、JFN加盟局が率先する“V-Low”のデジタルラジオには、新規受信機の普及という大きな難題が重くのしかかってきています。
(追記) 週間放送視聴日記(2013年 8月 9日)に、AMラジオ局のFM同時放送解禁へを掲載しました。
(追記) 週間放送視聴日記(2015年 2月20日)に、AMラジオのFM補完中継局を掲載しました。
(追記) 週間放送視聴日記(2019年 9月 6日)に、民放AMラジオ放送廃止へ を掲載しました。
(追記) TOKYO FM(エフエム東京)は、2019年10月 8日に、V-LOW マルチメディア放送事業からの撤退を発表しました。
(追記) 週間放送視聴日記(2019年10月11日)に、V-LOW マルチメディア放送(i-dio)終了 を掲載しました。