第292回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
いきものがかり「ブルーバード」
SBC テレ東・アニメ「NARUTO疾風伝」オープニング テーマ - 第 2 位 ( ⇒ )
映画「ガメラ大怪獣空中決戦」サウンドトラック楽曲「ギャオス逃げ去る」 [大谷幸]
abn HTB・バラエティ番組「水曜どうでしょう Classic」予告使用音楽 - 第 3 位 ( △ )
星村麻衣「ひかり」
SBC TBS・日曜劇場「tomorrow ~ 陽はまたのぼる」主題歌 - 第 4 位 ( ▽ )
Mr.Children “HANABI”
NBS フジ・木曜劇場「コード・ブルー ~ ドクターヘリ 緊急救命」主題歌
♪ 1位 4週、登場10週。 - 第 5 位 ( ⇒ )
Oasis “The Shock of the Lightning”
まだ足の痺れがとれません。確かに痺れは 軽減したのですが、2度目の通院で処方されたお薬が なんと 60日分(笑)。腰の骨が ねじれているのですから仕方がありません(笑)。今週は遅めの夏休みを 1週間とり、出来るだけ 足付きマットレスの上でゴロゴロしていました。当然暇を持て余してしまいます。そこで古いテレビドラマを、全話通しで視る事にしました。
視聴したのは NHK少年ドラマシリーズ「つぶやき岩の秘密」(1973年 7月 9日 ~ 19日・全6回本放送)という作品です。番組録画でなく、公式で市販されたDVDを所有しています。新田次郎の同名原作をドラマ化したものです。両親を海難事故で亡くした少年が、その事故の真相から旧日本軍が隠した地下要塞備蓄金塊の秘密へ迫っていくストーリーです。
NHK少年ドラマシリーズは、1970年代の総合テレビで夕方 6時台に放送された人気ドラマ枠で、あの「タイムトラベラー」を始め「悲しみは海の色」「霧の湖」「なぞの転校生」「幕末未来人」「家族天気図」「七瀬ふたたび」など 数多くのヒット作品が生まれました。今や放送文化財としての価値を有する作品群です。ところが、現存する映像が極めて少数なのです。
「つぶやき岩の秘密」は、海外での放送を意図し、全編オールロケ かつ フィルムで撮影しています。そのため幸いにも全話完全な形で作品が残っていました。このドラマの圧巻は、なんといってもテーマ曲です。時間調整だと思いますが、主人公の少年が漕ぐ船と 海の映像だけのラストで、フルコーラス流れたテーマ曲に、当時 全国から絶賛 と 楽譜希望の投書が殺到しました。
作・編曲は 樋口康雄。石川セリ(井上陽水夫人)が唄った「遠い海の記憶」は、日本のテレビドラマ主題歌史を見通しても、十指に入る名曲中の名曲です。樋口康雄 氏の絶対音感のなせる技か、それとも樋口康雄 氏に備わっていた和声感のなせる技なのか、イントロで ストリングス と アコースティックギターが始まるタイミングは、まさに神域にさえ達しています。
舞台となったのは、神奈川県 三浦半島の三戸浜ですが、私の住んでいた茨城県 北茨城市大津町の海岸線と妙にオーバーラップします。私が小学生の頃、大津町の海岸にも旧帝国陸軍の風船爆弾 放球基地跡が点在していました。今 改めて全話 視返してみると、情景は 35年近く前なのに、テーマソングを始め劇伴効果が極めて斬新。大人びたサスペンス的な筋書きなのです。
NHK少年ドラマシリーズは、当時 特段の番組宣伝もなく、さりげなく夕方の時間帯に放送していました。ですが そのたった 1回の本放送だけで、全国のジュニア視聴者に強烈な印象を焼き付けた不思議なドラマシリーズでした。テレビを通して放送したドラマの登場人物に、ファン意識や憧れを超越した擬似恋愛感情(笑)を抱く少年・少女達が続出していたのです。
俳優の柳葉敏郎 氏は、このドラマシリーズの作品「ぼくがぼくであること」の夏代 役である奈良岡江里さんに、その擬似恋愛感情を長年抱き続けていました。そしてTBSテレビの テレビ探偵団 で遂にご対面をし、その時まさに卒倒寸前(笑)だったのを覚えています。私は「タイムトラベラー」の全話録画が 現存していると信じ、その行方を追跡し続けてきました。
30年近く色々なビデオコレクタークラブに出入りし、噂から「タイムトラベラー」の行方を捜していましたが、それは擬似恋愛というより、まるで迷宮入り事件を追う刑事の様な感情でした(笑)。NHK少年ドラマシリーズの放送内容を克明にノートへ記録していた人、その放送を録音し画面を写真撮影していた人。その情熱は、他のテレビドラマで起き得ないものでした。
そして 2001年 全国のチェイサー達の祈りが通じ、遂に「最終回」だけ発掘。NHKアーカイブスで放送されました。もし「タイムトラベラー」の全話録画テープ所有者の方が、奇跡的に このブログをお読みになりましたら、どんどん延びていく著作権切れを お待ちになる事なく(笑)速やかにNHKまで ご出頭(笑)して頂きたいと、心から念願しています。