第659回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
NHK総合・ドラマ10「デザイナーベイビー ~ 速水刑事、産休前の難事件」劇中効果音楽 [池頼広] - 第 2 位 ( ⇒ )
城南海 ~ きずきみなみ「月と月」
テレビ東京・2時間サスペンスドラマ「水曜ミステリー9」エンディング曲 - 第 3 位 ( ⇒ )
NHK総合・大河ドラマ「花燃ゆ」テーマ音楽 [川井憲次] - 第 4 位 ( ★ )
NHK総合・木曜時代劇「ぼんくら2」エンディング テーマ曲 [沢田完]
♪ タイトルバック映像と深くマッチした、ストリングスの和声が美的な佳曲。 - 第 5 位 ( ⇒ )
上野優華「星たちのモーメント」
BSジャパン・ドラマ「ワカコ酒」エンディング テーマ
先日 民放BSの平日帯で放送している、BSフジLIVE プライムニュースを 視ていて気付いた事がありました。番組冒頭に紹介される提供スポンサーが大変多いのです。日中韓首脳会談の帰国直後に安倍 首相が生出演した 8日の放送では、数えてみましたら なんと 15社も提供してました。反町理 キャスターは、全権を掌握(笑)する編集長まで兼任しています。
BSフジLIVE プライムニュースは、CNNかつての人気番組“Larry King Live”を模しており、番組中に 何回かストレートニュースは 入りますが、毎日テーマを決めゲストを招き議論をする番組です。民放BS独自の報道番組としては、初とも言える成功例になり、大きく刺激を受けた他の民放BS局でも、帯の報道番組を相次いでスタートさせています。
また民放BSの後発局である Dlifeは、米国で本放送されたテレビドラマを、二カ国語吹き替え と 字幕での放送に分けて番組を編成しています。そのDlifeのドラマ放送にも、提供スポンサーが多くの時間帯で、しっかりと付いているのです。あくまでも外国テレビドラマ中心の編成ですが、全国で 1地域でも気象警報が発令されると、すぐ画面にスーパーで速報します。
開局 15年を迎えた民放BS放送は、伸び悩む地上波のテレビ・ラジオとは正反対に 活況を呈しています。番組提供やCMなどによる広告収益は、2010年度からの比較で約 2倍以上伸びました。民放BS放送が、特番に左右されない全国統一の番組編成であることから、地上波に満足できない消費性向の高い 40 ~ 50代から、多くの安定した視聴者を獲得しています。
それと重要なのは、地上波の様な視聴率調査の呪縛から、ある程度 解放されている点です。スポンサーや制作サイドは、番組の出来や視聴者からの反響を重視しているのです。ビデオリサーチ社は、今年から機械式によるBS視聴率調査(BSパワー調査)を実施していますが、地上波の様に翌日に結果が判明する速報性はなく、月 2週間のみを全国調査しているだけです。
視聴率調査とは、広義的に世論調査の一種で、統計学的な誤差があります。視聴率調査の標本誤差は、± 3%程度に設計されており、ラジオ聴取率調査に至っては、殆どの調査番組の聴取率が、0%もあり得る(笑)誤差の範囲に含まれてしまうのです。視聴率や聴取率競争とは、選挙の世論調査の様に、実際の投開票で最終的な決着がつかない、実に不毛な争いに他なりません。
今のところ不毛な視聴率競争が起き得ない民放BS局は、ステーション毎に視聴者のニーズを、数字でなく肌で感じ反映させています。それ故に 民放BS局は、この 15年間 編成の工夫を凝らして、人気番組を開発し活況を呈しているのです。活況の理由とは、地上波が陥った視聴率の呪縛から解放され、視聴者の嗜好のみを純粋に追っている、質の高い番組編成だと言い切れます。