FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第627回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    NHK BSプレミアム・プレミアムドラマ「昨夜のカレー、明日のパン」テーマ音楽 [阿南亮子]
  2. 第 2 位 ( △ )
    NHK総合・大河ドラマ「花燃ゆ」テーマ音楽 [川井憲次]
  3. 第 3 位 ( ▽ )
    女王蜂「ヴィーナス」
    テレビ東京・ドラマ24「怪奇恋愛作戦」オープニング テーマ
  4. 第 4 位 ( ★ )
    川井憲次「ラビリンス」
    NHK総合・NHKスペシャル「未解決事件」メインテーマ
    ♪ 綺麗な転調が味わえるドキュメンタリー番組テーマ音楽の佳曲。
  5. 第 5 位 ( ▽ )
    Bryan Adams“Run To You”
    スズキ テレビCMソング
    ♪ 1位 5週、登場10週。

 19日に 文化勲章受章者で人間国宝の桂米朝 師匠が、お亡くなりになりました。。享年 89歳の大往生でした。私が強く記憶に残っているのは、朝のワイドショー「ハイ!土曜日です」の司会だった米朝 師匠です。昔のFNN系では、平日朝に東京・フジテレビ制作の「小川宏ショー」。週末は 関西テレビ制作による「ハイ!土曜日です」を、全国放送していました。

 「ハイ!土曜日です」は、レベルの高いトークショーでしたが、その中に アシスタントの桑原征平 アナウンサーが、世界中で体当たりリポートに挑戦する名物コーナー「征平の挑戦!」がありました。桑原 アナがサーカス団に入門して空中綱渡りに挑戦。見事成功するフィルムを視た米朝 師匠は絶賛し、桑原 アナが本当に嬉しそうな姿だったのを、今でも覚えています。

 米朝 師匠は、数えきれないほどのテレビ・ラジオ出演をし続け、長年に渡り上方落語の普及に貢献しました。その出演歴の中でも、2002年 6月 2日放送のNHKスペシャル「桂米朝 最後の大舞台」は、米朝 師匠が 生涯最後の大舞台として選んだ、歌舞伎座独演会の模様を伝えるドキュメントでした。そのドキュメントの中に、際立って印象的だったシーンがあります。

 約 40分にものぼる大掛かりな演目「百年目」を演じている時、米朝 師匠が 途中の噺を忘れ場面を飛ばしてしまいます。その瞬間、独演会の前座を勤め、米朝 師匠の噺を舞台袖で聞いていた 弟子の桂吉朝 師匠が「あーー」と、なんとも言えない表情を見せていました。ところが飛ばした事に気づいた米朝 師匠は、即興で場面の前後を巧みに入れ替え、噺を元に戻してしまいます。

 それを聞いていた吉朝 師匠は「くふっ」と 安堵の笑いを浮かべるのです。ハイレベルな師弟だからこそ解る、その深い落語の世界を、映像は 見事に捉えていました。その吉朝 師匠も、その歌舞伎座独演会から僅か 3年後に胃癌で急逝しています。。まだ 50歳という若さでした。米朝 師匠の晩年は、愛弟子の最期を看取る事が多かった様にも思えるのです。

 このブログで取り上げた「なにわの源蔵事件帳」の主役を演じた天才落語家、3番弟子の桂枝雀 師匠は、1999年に 53歳で自ら生涯を閉じています。このNHKスペシャルでも、米朝 大師匠が嘆息交じりに思い出を語っていました。それでも筆頭弟子となった桂ざこば 師匠は、米朝 大師匠を救う様な活躍を続けています。私は、独特の味のある ざこば 師匠の落語が大好きです。

 小学生の頃、朝丸時代に日本テレビ「お笑いネットワーク」で視た不朽の迷作(笑)「動物いじめ」の面白さは 空前絶後でした。原点は 住み込み内弟子時代の苦労話ですが、今では 放送禁止の演目です(笑)。その桂ざこば 師匠が、記者会見で「ほんまに徐々に徐々に徐々に。こないに上手に亡くなるというのは、こないに綺麗なもんかなと思いました」と号泣していました。

 NHKスペシャル「桂米朝 最後の大舞台」には 実は続きがあり、ETVスペシャル「桂米朝 最後の歌舞伎座独演会」(2002年 6月 8日放送)と題して、本編の落語を完全放送しています。非常に珍しいNHK総合・教育のリレー放送で一体化した、人間国宝・桂米朝 師匠 生涯最後の歌舞伎座独演会は、MPEGファイルで 放送資料として、両番組共に保存しています。


ブログ開始は 2003年です。

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