FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第511回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( △ )
    城南海 ~ きずきみなみ “Silence”
    NHK総合・時代劇「薄桜記」主題歌
  2. 第 2 位 ( ▽ )
    スターダスト・レビュー “Crying”
    テレビ東京・2時間サスペンスドラマ「水曜ミステリー9」エンディング曲
  3. 第 3 位 ( △ )
    LOVE PSYCHEDELICO “Beautiful World”
  4. 第 4 位 ( ★ )
    NHK総合・大河ドラマ「元禄繚乱」テーマ音楽 [池辺晋一郎]
    ♪ NHKアーカイブス「中村勘三郎さん 芸に生きた日々」で視聴しました。タイトルバックの絵巻と合致する様にオーケストレーションされた佳曲。
  5. 第 5 位 ( ▽ )
    宇多田ヒカル「桜流し」

 師走となり総選挙も加わって、例年より日々の慌ただしさが増している感じがします。そんな喧騒の中、思いがけない訃報に連続して接しました。5日に、十八代 中村勘三郎さんが、お亡くなりになりました。。あっという間に旅立たれ、大変残念です。ここ松本市と所縁が深く、私も用事で近くを通りましたので、まつもと市民芸術館に寄って、追悼の記帳をしてきました。

 NHKは、9日に異例とも言える、総合で 2時間55分、Eテレで 2時間30分の追悼番組を特別編成しました。特に総合テレビの追悼番組では、午後 3時から勘九郎時代に主役を務めた大河ドラマ「元禄繚乱」(1999年 1月 ~ 12月・全49回 本放送)第47回 四十七士討入り をノーカットで再放送。この師走の時期に忠臣蔵から、勘三郎さんの至芸が甦りました。

 大河ドラマ「元禄繚乱」は、本放送当時 勘三郎さんが、この第47回まで まさしく昼行灯(笑)的に大石内蔵助を演じ、あまり評判が良くなかったのですが、この討ち入りで最高視聴率 28・5%を一気にマークします。その後の第48回 四家お預け、最終回 忠義の士に至る、討ち入りから切腹までのエピソードが秀逸で、勘三郎さんの内蔵助が光り輝いていました。

 「元禄繚乱」は、その本放送時の批評が討ち入りの前後で、江戸時代の浅野家浪士 そして 大石内蔵助の評判の流れと、時系列が見事なまでに一致していた不思議な大河ドラマでした。討ち入りまでは、大石内蔵助に物足りなさを感じ、討ち入りから一気に人物像が急伸しました。その不思議さの演出こそ、勘三郎さんの芸の賜物だったのだと思います。ご冥福をお祈りします。

 10日には、小沢昭一さんが、お亡くなりになりました。。小沢昭一さんといえば、なんと言ってもラジオ番組「小沢昭一の小沢昭一的こころ」です。私が小学生で、ラジオを聴き始めた頃から続いていた番組です。放送 1万回を突破しました。「小沢昭一の小沢昭一的こころ」の放送史の中でも、夕方 5時45分からの全国一斉放送の頃が懐かしく思い出されます。

 午後5時45分ジャスト「この番組は、愛される車を目指す、トヨタ自動車とトヨタディーラーの提供でお送り致します。」のアナウンスが、HBC北海道放送から RBC琉球放送まで同時に流れます。CMが終わると、必ず数秒のミュート(無音部)があり、ゆっくりと三味線と 口笛のコラボによる、山本直純さんのテーマ音楽が流れ出します。この間合いが絶妙なのです。

 そしてテーマ音楽に乗せて、放送開始から 40年間一貫して担当された、藤田恒美 アナウンサーによる変わらぬタイトルコールがあります。「小沢昭一の小沢昭一的こころ。今週は◯◯について考える。口演・小沢昭一。筋書き・津瀬宏。お囃子・山本直純。」午後5時45分から始まる、独特な番組オープニングの世界観は、放送文化的にも素晴らしいものがありました。

 実は「小沢昭一の小沢昭一的こころ」の魅力は、このオープニングに加えて、エンディングにも存在します。夕方放送されていた当時、本題の小沢さんの話は、淡々とこなす感じて意外に軽く(笑)後半になると、ネットしている全国の放送局から、ローカルニュースや気象情報まで挿入されます。そのローカル枠が終わった後です。ここから小沢さんのスイッチが入ります。

 エンディング 約 1分ほどの次回予告が一番面白いのです(笑)。特に金曜日は「今週の××の話は、すっかり忘れまして」(笑)という常套句が使われ「◯◯か△△になるかどうかは、また明日(来週)のこころだぁ~」と、盛り上げて結びます。ところが次回を聴くと、予告ほどではない軽い内容なのです(笑)。これが全盛期の「小沢昭一の小沢昭一的こころ」でした。

 1973年の放送開始から 1980年代にかけて、小沢昭一さんの話芸が、毎日帰宅時に 全国のカーラジオから流れていた頃こそ、佳きラジオの黄金時代そのものだったのです。私も今では、FMラジオを中心に聴くようになりましたが、山本直純さんのお囃子と共に 小沢昭一さんの口演が、AMラジオから流れなくなると思うと残念でなりません。ご冥福をお祈りします。


ブログ開始は 2003年です。

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