第442回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
尾崎亜美「愛のはじまり」
NHKラジオ第1放送「ラジオ深夜便」深夜便のうた - 第 2 位 ( ⇒ )
LOVE PSYCHEDELICO “Shadow behind”
NBS フジ・ドラマ「絶対零度 ~ 特殊犯罪潜入捜査」オープニング テーマ - 第 3 位 ( △ )
abn テレ朝・ドラマ「新・警視庁捜査一課9係」劇中効果音楽 [吉川清之] - 第 4 位 ( ★ )
やしきたかじん「焼けた道」
CS 時代劇専門チャンネル・時代劇「新・木枯し紋次郎」主題歌
♪ 当時としては斬新なタイトルバックにマッチした佳曲。 - 第 5 位 ( ▽ )
NHK Eテレ・歴史教養番組「さかのぼり日本史」テーマ音楽 [横山克]
♪ 1位 2週、登場10週。
名古屋・東海テレビの情報ワイド番組で、岩手産の米穀を 根拠なく明らかに侮辱する放送事故が起こり、大きな問題となっています。既に放送のビデオは、動画投稿サイトなどへ流れており、私も視認する事が出来ました。送出されたテロップは、悪戯の範疇を遥かに超えた酷い内容です。この悪意に対して、放送法 第4条に基づく訂正放送の必要性すら感じました。
東海テレビには、激烈なクレームが殺到し、結局 当該番組が打ち切りとなりました。東海テレビだけでなく、最近 放送の送り手 と 受け手の間に、非常に深い溝が出来ている気がしてなりません。送り手 と 受け手は、俯瞰から見ても社会環境が異なります。受け手である視聴者の多数は、好転を実感できない経済を悩み、自分たちの職業の維持に精一杯な現状があります。
送り手は、不況と言いながら、100%ホワイトカラーであり、他業種と比較して高い給与水準が維持され、ある程度クリエイティブな職業意識も満たされています。ひと昔前なら この格差は、それを埋めようとする送り手の高い倫理観で、バランスが取れていたのです。しかし 放送業界も、ネットの普及や広告量の長期的減少により、将来の展望が見えなくなってきました。
放送業界や それを取り巻く人々は、自分のポジションに不安が生じ、さらに将来への展望にも恐怖さえ見え隠れしています。その不安や恐怖は、強いストレスを生みます。そして受け手が存する社会への蔑視を言い聞かせる事で、そのストレスを解消しようとする気持ちさえ顕在化してくるのです。どうも今回の東海テレビの例は、そのストレスから生じる蔑視が遠因の様です。
以前あるFM局のスタッフのブログに「僕は今、こんな田舎の地方局で働いているが、早く大阪の802や東京のJ-WAVEの仕事がしてみたい」と書いてあるのを読み、呆れかえった事がありました。サービスエリア内の聴取者層への蔑視以外 何者でもありません。もっと呆れたのは、そのスタッフブログに、その地方FM局のチェックが結局入らなかった点です。
この様な稚拙なブログを公開しても 問題意識が起きないスタッフと、それをチェック出来ない放送局には 未来がありません。悪意の根は 東海テレビと全く同じで、この稚拙な蔑視の発生は、成人の心理というより 児童心理の考察に行き当たります。児童の不安やストレスが、児童間の蔑視を生み いじめさえ助長する負のプロセスは、あくまでも児童心理の範疇なはずです。
ところが どうも全く同種の児童心理は、放送業界で働く人々へも作用し出している様です。放送の世界では、この様な児童心理が大小を問わず常時噴出していて、今回の東海テレビや あのブログの例が、たまたま表面に出たに過ぎないかも知れません。そうなってくると、もはや放送の世界に、社会への存在価値も、そして企業として発展する展望もありません。