FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第350回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( △ )
    いきものがかり “YELL”
    第76回 NHK全国学校音楽コンクール 中学校の部 課題曲
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    NHK総合・報道番組「追跡!A to Z」テーマ音楽 [菅野祐悟]
  3. 第 3 位 ( ▽ )
    CS チャンネルNECO・ドラマ王国20「気になる嫁さん」テーマ音楽 [大野雄二]
    ♪ 1位 1週、登場10週。
  4. 第 4 位 ( ⇒ )
    真形テルコ「空にアクロス」
    NHK BS2・紀行番組「街道てくてく旅 ~ 山陽道」テーマソング
  5. 第 5 位 ( ★ )
    GIRL NEXT DOOR “Orion”
    abn テレ朝・金曜ドラマ「アンタッチャブル」主題歌
    ♪ 類例ある旋律も 耳に残りますが、バラード性も有しています。

 CSのチャンネルNECOで放送されていた名作民放ホームドラマ「気になる嫁さん」(地上波では 日テレで 1971年10月 ~ 1972年 9月 本放送)が、22日に最終回を迎えました。即決早婚をしてしまう主役・坪内めぐみ(榊原るみ)は、相手に突然先立たれますが、持ち前の明るさで悲しみを乗り越え、本当の家族として溶け込んでいく異色のホームドラマです。

 義父・清水呂之助に 佐野周二。長男・輝正:山田吾一。輝正の妻・八重子:冨士眞奈美。社長秘書から屋台(笑)まで職歴を転々とする長女・小夜子:水野久美。さらに当時まだ珍しかったサラリーマン金融社長の次男・文彦は、ご存じ 石立鉄男。オリンピック選手を目指す大学生の三男・力丸:山本紀彦。癖のある住み込み家政婦・たま:浦辺粂子が配役されています。

 シリーズ 40回の中で特筆すべきは、第27回 放送「ただ今撮影中!」と 最終回です。ただ今撮影中! は、本編と異なりスタジオの撮影模様を紹介。メーキングだけの設定ですが、ドラマの脚本家に 三谷昇、監督は 天本英世が キャスティングされています。正確には、ドラマのメーキングを 演じており、他のドラマでは 類例がない実験的エピソードだと思います。

 最終回では、清水家の面々が それぞれの道へ旅立っていきます。幻覚的な回想シーンを打ち消すため、売却済の自宅で石立鉄男は、空瓶の灰皿を硝子戸へ投げ付けます。その割れる音を追って小田急ロマンスカーのホーンが泣く様に鳴り響くのです。このラストシーンは、石立鉄男の独壇場と言える名演技も相乗し、気楽に視続けてきた視聴者へ言いがたい喪失感を与えます。

 脚本は、松木ひろし・葉村彰子・山本邦彦らが担当。葉村彰子は、水戸黄門や大岡越前のクレジットで有名ですが、作家・向田邦子 や 岡田裕介 東映社長などにより執筆していた共同ペンネームです。私は、この「気になる嫁さん」を、我が国ドラマ史上五指に入る名作だと思っています。それは 大野雄二の制作したテーマ音楽 と 美しいタイトルバックが存在するからです。

 NHK総合ローカルの紀行番組「小さな旅」のテーマ音楽は、大野雄二の傑作ですが、それにも勝るスキャット入りのインストルメンタルで構成された「気になる嫁さん」テーマ音楽は、完成度が極めて高く、終奏部の和声 と 調性にも、ホームドラマの劇伴とは思えない程の美しさを感じます。またタイトルバックは、油彩画の点描を そのまま映し出す大胆かつ美的な作品です。

 日テレで本放送された頃、私は 小学生でした。平日夕方の再放送も連日視ていました。その時に、生まれて初めてオーディオ カセットテープを買った思い出もあります。この気になる嫁さん テーマ音楽を「録音」しようとしたのです。それから 38年後 時代は移り、やはり全く同じ気持ちで、このテーマ音楽が流れるタイトルバックやエピソードを、デジタル「録画」しました。


(追記) 「気になる嫁さん」全 40回の録画は、総てデジタル化し、MPEGファイルで保存を続けています。


ブログ開始は 2003年です。

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