第275回ランキング
- 第1位( △ )
NHK総合・連続テレビ小説「瞳」テーマ音楽 [山下康介] - 第2位( ▽ )
NHK総合・大河ドラマ「篤姫」テーマ音楽 及び 劇中効果音楽 [吉俣良] - 第3位( ▽ )
一青窈「栞」 - 第4位( ★ )
COLDPLAY “Violet Hill”
♪ ブルーな刻みとボリュームある旋律が上手く溶け合った佳曲。 - 第5位( ▽ )
今井美樹「足音」
テレビ東京・2時間サスペンスドラマ「水曜ミステリー9」エンディング テーマ曲
8日に 茨城県沖を震源とした最大震度 5弱の地震があり、私は ラジオ放送で「緊急地震速報」を初めて聴きました。FM長野の“JET STREAM”が終わり、NHK-FMでラジオ深夜便の名作落語番組を聴いていた 午前 1時45分。本番の「緊急地震速報」が、全国放送されたのです。背中に悪寒が走り抜ける様な音声速報を聴くのは、初めての体験でした。
私も長年ラジオを聴いて来ましたが、本番の「緊急地震速報」は、本当に緊急性を訴える想像を はるかに超えたインパクトです。急迫を告げるチャイムの後、千葉・茨城など北関東の地名が出て来た時は、長野県に居住している者として、正直ホッとしました。テレビとは異なりNHKラジオの緊急地震速報は、速報対象地域を読み上げるまでの数秒が大変長く感じました。
以前このブログで問題点を指摘した、緊急地震速報 直後の放送ですが、NHKラジオは、的確に対応し即時に震度速報へ切り替わりました。しかし、これも私が想像した以上の緊迫感でした。やはり緊急地震速報は、数秒の争いで評価が決まります。今後ラジオ放送のライブネット配信が普及してくると、特有の伝送遅延が発生し、その評価がゼロになる恐れもあるのです。
緊急地震速報のシステムは、これからのラジオ・テレビ放送を大きく変えていく事になると思います。従来の津波警報・大津波警報は、発令時に自動送出するシステムではありませんでした。番組内容の如何に係わらず、民放の場合、例えCMをオンエアー中でも、緊急地震速報は、最優先で放送されます。戦後の放送史上、最もドラスティックな警報だとも断言できます。
特にNHK と 民放では、緊急地震速報の基準も異なります。NHKは、緊急地震速報を全国に向けて放送します。今回の北関東が対象の緊急地震速報は、長野局でも放送しました。民放の場合は、自らのサービスエリアが対象となる緊急地震速報のみ放送します。かつNHKよりも速報基準の震度を高く設定すると、放送局自身が被災者になる可能性が一気に高まるのです。
やはりラジオメディアの場合、緊急地震速報が流れた時は、その直後の報道体制が極めて重要となります。特にFM音楽放送の場合は、緊急地震速報やその後の報道の最中にオンエアー可能な楽曲が、クラシックなどに限られる想定も成り立ちます。非常用の音楽プールも含めて、一筋縄では行かない応変の放送番組の編成を、メディアとして負わされる事になると思います。
FM長野も この秋から、緊急地震速報を実施する予定だそうです。速やかな緊急地震速報の導入の可否で、全国のラジオ・テレビ局が、どの程度 公共公益性に立脚しているのかも垣間見る事も出来るのです。総てのラジオ・テレビで最優先で放送される「緊急地震速報」が、今後起きるであろう大規模地震に対して、少しでも被害の縮小「減災」に繋がる事を願っています。
(追記) FM長野は、9月 1日 午前 5時から 緊急地震速報システムを運用開始しています。