FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第204回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    中島みゆき「銀の龍の背に乗って」
    NBS フジ・木曜劇場「Dr.コトー診療所2006」主題歌
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    NBS フジ・木曜劇場「Dr.コトー診療所2006」劇中効果音楽 [吉俣良]
  3. 第 3 位 ( ⇒ )
    abn テレ朝・ドラマ「相棒」劇中効果音楽 [池頼広]
  4. 第 4 位 ( ⇒ )
    Delta Goodrem “Flawed ~ 埋まらないパズル”
  5. 第 5 位 ( ★ )
    FAYRAY「ひとりよりふたり」
    NHK総合・連続テレビ小説「芋たこなんきん」主題歌
    ♪ 長めに流れる月曜バージョンで美旋律が解る佳曲。編曲は ダギー・ボウン。

 ラジオ放送の歴史を調べてみると、ひとつの特徴が視られます。それは、クラシック音楽放送の重視です。まだFM放送がなかった 1950年から 1960年代にかけて「立体放送」と題する実験放送が盛んに行われました。NHKラジオ第1放送で 左の音、第2放送で 右の音を流し、同規模のラジオ受信機 2台があれば、ステレオ放送が楽しめるという実験でした。

 この立体放送実験は 好評を博し、民放ラジオにも広まります。東京のニッポン放送が 左の音、文化放送が 右の音、大阪のABC朝日放送が 左の音、MBS毎日放送が 右の音と、2局共同制作の立体放送実験まで発展しました。今では考えられない事ですが、最盛期は 毎日この様な実験放送がありました。そして この立体放送の主役が、クラシック音楽だったのです。

 ラジオ本放送開始日の 1925年(大正14年)7月12日の番組にも、ベートーベンの交響曲第5番が放送されていますし、何度も第2次世界大戦の空襲警報で中断された 1945年(昭和20年)上半期のラジオ放送でも、主要な娯楽番組として、クラシック音楽放送が編成されています。FM長野でも開局から数年間は、クラシック音楽番組を編成していました。

 1990年 4月から 2年間、平日早朝に編成されていた「おんがく時計」は、早朝の時刻アナウンス と クラシック音楽が融合した素晴らしい番組でした。しかし、以降クラシック音楽の放送は、減少の一途をたどります。残念でなりません。無駄にトーク番組を編成するよりも、クラシック音楽の放送をしたほうが、ステーション イメージが鮮明化するはずなのです。

 現在、クラシック音楽番組を重点的に編成しているのは、やはりNHK-FMです。平日の朝・午後そして夜と、クラシック音楽番組が帯で編成されています。その中でも夜の帯番組「ベスト・オブ・クラシック」は、NHK-FMの看板番組です。特にラジオ第1放送と同時にオンエアーしている前番組「NHKきようのニュース」から、番組開始の流れが素晴らしいのです。

 NHK-FMに合わせ、急ぎ足で気象情報を伝えた後、担当アナウンサーが「7時半です。」とコール。その瞬間 FM放送は ラジオ第1と別れ、 ホルンやトランペットの金管楽器によるファンファーレ形式の和音構成で始まり、緩やかなストリングスの旋律に変化する、作曲家・北爪道夫が書き下ろしたオープニング テーマ音楽が流れます。実に美しい番組開始なのです。

 「ベスト・オブ・クラシック」の目玉は、NHK交響楽団 定期演奏会の生中継です。基幹であるNHKきようのニュースを休止して、午後 7時から放送します。会場に放送ブースがあり、休憩の際は ゲストの音楽評論家が、演奏の感想を即興でレポートし、次の演奏が始まる直前になると、放送ブースのドアを開けて また観客席に戻る光景が、生放送の音声で展開します。

 現代ミュージシャン達の創作活動を視ても、クラシック音楽に基礎を置いてるか否かで、レベルの差が歴然としています。ラジオDJ達や 私の様な音楽ブロガーも、クラシック音楽の鑑賞力 と 知識があるか否かで、音楽評論の厚みに差が出ているのです。ラジオ放送によるクラシック音楽の継続した鑑賞は、音楽全体の理解のため最も大切だと、私は 深く思い続けています。


(追記) 週間放送視聴日記(2017年 3月10日)に、NHK-FMのバロック音楽放送を掲載しました。


ブログ開始は 2003年です。

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