第189回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
GARNET CROW「まぼろし」
abn テレ朝・木曜ミステリー「新・科捜研の女」主題歌
♪ 繊細なビブラートに気付くと理解できる深みのある和声を有した楽曲。 - 第 2 位 ( ⇒ )
NHK教育・教養番組「知るを楽しむ ~ 私のこだわり人物伝」テーマ音楽 [中村幸代] - 第 3 位 ( ⇒ )
柴田淳「紅蓮の月」
NBS 東海テレビ・ドラマ「美しい罠」主題歌 - 第 4 位 ( ⇒ )
NHK総合・ドキュメンタリー番組「プロフェッショナル ~ 仕事の流儀」演出効果音楽 [村井秀清] - 第 5 位 ( ⇒ )
Thom Yorke “Black Swan”
テレビ草創期は、各局ともに外国映画放送枠が、数多く編成されていました。テレビ東京は、前身「東京12チャンネル」の開闢時代、つまり私が幼稚園の頃(笑)から、平日午後の外国映画放送を脈々と続けています。25年ほど前、その外国映画放送の後に、このドラマを初見しました。放送権 と テープが、テレビ朝日 から テレビ東京へ流れていったのです(笑)。
「ロンドン特捜隊スウィーニー」(テレビ朝日・1978年10月 ~ 1979年 7月 本放送)は、本国で劇場版も制作されるほど人気があった、70年代の英国刑事テレビドラマの傑作です。原題は“The Sweeney”。英国・民放テレビの“ITV”で制作されました。しかし日本では、本放送でさえ 金曜 深夜1時15分からの扱いだったのです(笑)。
主役のリーガン警部に John Thaw(富田耕生)。部下のカーター刑事に Dennis Waterman(伊武雅之 ➝ 伊武雅刀)。そしてハスキンス特捜部長は、イギリスの杉浦直樹 はたまた 角野卓造こと(笑)個性派名優 Garfield Morgant(岸野一彦)が演じ、このテレビドラマに、独特な映像の雰囲気 と 脚本の切れ味を生んでいます。
このドラマの特筆すべき点は、Harry Southが作ったテーマ音楽です。エンディングのタイトルバックに流れる、哀調を帯びたアレンジのテーマ音楽は、心底へ染みていくほど美しく、和声・調性が整った外国テレビドラマの中で五指に入る優れた楽曲です。なお同じ旋律でも、オープニングに流れるテーマ音楽は、ハイテンポなアレンジに仕上がっています。
そのオープニングに出てくる“Sweeney”公用車のナンバープレートが、なぜか“NHK”なのです(笑)。また“PART 1”“PART 2”と、CMタイミングでテロップが出て、ドラマを区切るスタイルには 律儀さを感じます。さらに独特なスタンスとして、犯人や刑事が、スーパーバンドのラジオ受信機を愛用しているシーンも時々登場するのです。
“STAY LUCKY,EH? ”というエピソードには、ひと稼ぎしだ情報屋が、スーパーバンドラジオを買い、嬉しくて仕方がない顔で 初スイッチオンする マニアックなシーンもあり、強烈な印象として残っています。この情報屋 と 私は 価値観が一致しているのです(笑)。「ロンドン特捜隊スウィーニー」には、他のドラマと異なる不思議な魅力があります。
(追記) 紹介したエピソードである、デスクワークのハスキンス特捜部長も、リーガン・カーター コンビ と ラストの銃撃戦に参加していた 第2シリーズ 第9話“STAY LUCKY,EH? ”と、第3シリーズ 第8話“SWEET SMELL OF SUCCESSION”の録画を デジタル化し、MPEGファイルで保存を続けています。