第182回ランキング
- 第 1 位 ( △ )
宇多田ヒカル “THIS IS LOVE”
日清食品 テレビCMソング - 第 2 位 ( △ )
NHK総合・報道番組「特報首都圏」テーマ音楽 [書上奈朋子] - 第 3 位 ( ▽ )
ナナムジカ「僕達の舞台」
SBC TBS・ナショナル劇場「特命!刑事どん亀」主題歌 - 第 4 位 ( △ )
柴田淳「紅蓮の月」
NBS 東海テレビ・ドラマ「美しい罠」主題歌 - 第 5 位 ( ▽ )
NHK総合・大河ドラマ「功名が辻」テーマ音楽 [小六禮次郎]
♪ 1位 8週、登場27週。
先日「日本民間放送年鑑」を読む機会がありました。日本民間放送年鑑は、日本民間放送連盟(民放連)に加盟している全放送事業会社の沿革・概要や最新の決算内容が、一冊の年鑑にまとめられています。私も職業柄、バランスシートの数字の意味を、ある程度理解できますが、通して読んだ限りでは、やはり全国のラジオ・テレビ局の収益に翳りが出てきている感じです。
FM長野(長野エフエム放送)に関しては、草創期である 1990年代の頑張りが、今の経営安定に繋がっている様です。会社法 第939条1項3号の規定に基づくFM長野(長野エフエム放送)の電子決算公告(バランス シート)では、現在「放送設備強化積立金」4億円。利益準備金は 1440万円が計上されています。この内部留保が、FM長野の将来を支えています。
ラジオ局は、放送・送信施設の更新など多額な減価償却費が必要です。FM長野以外のFMラジオ局のバランスシートを、日本民間放送年鑑で読み取ってみると「本業」の営業収益が各局とも大きく減ってきており、正常な減価償却が困難になってきている局さえあります。送信施設の更新が 極めて重要で、ラジオ局の経営は、減価償却を最も重要視しなければなりません。
最近のラジオ放送を聴いていると、番組の主役が リスナーなのか? パーソナリティなのか? 聴いていて疑問になる事もあります(笑)。また番組が伝えようようとしているのは 音楽なのか? トークなのか? これも疑問です。中には、パーソナリティやスタッフが、ラジオ局に存在している事へのアピールのために、番組を制作しているのか? と思う事さえあります(笑)。
それは CMスポットの他に、やたら存在するPR放送から判ります。パーソナリティが 歌手・アーティストなら、新曲のリリース・コンサート情報など、どんどん放送中に織り込んでいくのです。そして局は、パーソナリティである歌手・アーティストから CM料金を貰う事はなく、逆にギャランティーを支払います(笑)。無料PRは、番組の不可欠要素になっているのです。
スポンサーへメリットがあるとの裏付けになるべく、リスナーにとって独創的で魅力ある番組を開発するのが、ラジオ局の本旨です。このブログでも書いていますが、パーソナリティー人事が強く影響する、スクラップ&ビルドの番組編成から、パーソナリティーの個人商店でなく、パーソナリティーが「引き継いでいく」核となる番組を創造する事こそ大切だと思います。
ラジオ放送事業は、本来タイム・スポット販売による収益が基本です。本来のCMが、多量のPR放送で埋没する事態は避けなければなりません。タイム料金を支払う提供企業は、番組や 番組コーナーのスポンサーです。時間帯を無条件で支援しているスポンサーでは ありません。その基本点は 忘れないで欲しいと、一(いち)ラジオリスナーとして願っています。