FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第1059回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    米津玄師「月を見ていた」
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    abn テレ朝・ドラマ「科捜研の女23」劇中効果音楽 [川井憲次]
  3. 第 3 位 ( ⇒ )
    NHK総合・外国テレビドラマ「アストリッドとラファエル 文書係の事件録」テーマ音楽 及び 劇中効果音楽 [Erwann Kermorvant]
  4. 第 4 位 ( ★ )
    工藤静香「恋一夜」
    YouTube PONY CANYONチャンネル
    ♪ ヴォーカルを含めた演奏の和音構成が、邦楽として完璧な和声を有している秀逸曲。
  5. 第 5 位 ( ⇒ )
    工藤静香「勇者の旗」
    abn テレ朝・ドラマ「科捜研の女23」主題歌

 国内のラジオ放送と言えば、FM か AM(中波)です。これ以外に日本では、世界的にも稀有な国内向け民間短波放送局「ラジオ日経(旧称・日本短波放送 = ラジオたんぱ)」があって、経済市況・中央競馬実況・医療従事者向け情報を放送しています。それでも短波(SW)は、国を超えて遠くへ電波が届く事から、主に海外リスナーを対象とした国際放送で使われていました。

 短波放送の他に、もうひとつラジオの波があるのを ご存じでしょうか? それが長波(LW)放送です。日本に正式な長波放送局はありませんが、現在電波時計を補正する標準電波が、福島県(40KHz)と 佐賀・福岡県境(60KHz)から長波で送信されています。僅か 2ヵ所の送信施設だけで、日本全体をカバーするのですから、長波放送は 昼夜広い範囲に届きます。

 ヨーロッパ・ロシア・中央アジアなどで、長波放送が普及していました。国際放送というより広大な国土を有する国や、大陸に接する国での国内放送として使われていたのです。国際放送としての短波放送は、歴史的にも実績があり、旧ソ連のモスクワ放送、文化大革命時の北京放送、そして現在の平壌放送は、秘密のベールに包まれた全体主義国家の鼓動を伝えていました。

 ところがネット社会になった今、短波・長波放送は、どんどん衰退しています。ロシアの国内向け長波放送は 2012年に廃止され、長波放送を続けている国は、僅かになりました。そして短波放送も米国・VOA、英国・BBCともに、アジア向け英語放送が無くなってしまったのです。世界各国で短波送信されてきた、少数民族向けの多言語国際放送すら、年々姿を消しています。

 私も最近低下してきた、聴くだけ英語力(笑)をどうにか回復しようと、VOAVoice of America)をネットで聴いてきたのですが、コロナ禍以降 リモートアナウンスの音質低下に加えて、多くのレギュラー番組が配信されなくなり、すっかり VOAが縁遠くなりました。ケーブルテレビで CNNを視聴するぐらいしか、英語放送に接する機会が無くなってしまったのです。

 殆どの国際放送局が、その放送内容をネットで配信しており、もはや受信状態が不安定な短波放送で聴く必要性が失われています。そしてネット配信のために、従来通りのラジオ番組を、わざわざ制作する必要性すら消滅してきているのです。ネット配信に特化した国際情報ならば、音声ベースにしなくても、テキストデータやファイルの配信で伝達が完結してしまいます。

 短波・長波放送の衰退と、国際放送局の変質は、国内FM・中波放送の将来像まで薄く映し出しています。放送番組 と ネット配信番組は、必ずしも協調せず、排他的なラジオ放送事業の様に、代替え可な音声配信事業が成立するとの安易な発想は 危険です。ネットの時代の真っ只中に生きる私も、VOAを最後として短波国際放送、そして 英語放送から卒業する事になりそうです。


ブログ開始は 2003年です。

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