第60回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
NBS フジ・木曜劇場「白い巨塔」劇中効果音楽 [加古隆] - 第 2 位 ( △ )
茉樹代「桜咲くまで」
SBC MBS・ドラマ30「桜咲くまで」主題歌 - 第 3 位 ( ▽ )
DREAMS COME TRUE「やさしいキスをして」
SBC TBS・日曜劇場「砂の器」主題歌 - 第 4 位 ( ▽ )
NBS フジ・火曜時代劇「剣客商売」テーマ音楽 [篠原敬介] - 第 5 位 ( ⇒ )
TSB YTV・ドラマ「乱歩R」劇中効果音楽 [仲西匡・吉川慶]
♪ キレのある解決パートの劇伴音楽 1トラックがリスト対象です。
松本サリン事件を始めとする一連の「オウム真理教事件」で、東京地裁は、27日 予想通り麻原彰晃(松本智津夫)被告に極刑判決を言い渡しました。当日は、テレビ各局が東京地裁の敷地内にテントを設営し、そのテント村から判決公判の模様を中継しています。開廷時から 午後にかけては、極刑判決の際に慣例となっている判決理由の朗読が延々と続きました。
NHKでは、その判決理由の朗読内容を、法廷内で取材している記者が、入れ代わり立ち代わり登場し、読み上げられている判決理由の骨子を、小出しに持ち帰って、そのテント村の放送席から生リポートしていました。そして 伊藤博英アナが、テントから記者の原稿読み上げや、法廷内の様子の やり取りを交えながら、落ち着いて最終的な判決を速報しています。
ところが民放は、地裁玄関前からの まるで徒競走の様なマイクリポート方式でした。TBSに至っては、走って来る記者をガードしている人まで配置。これには呆れてしまいました。この様な速さを競うリポート形式は、報道としての「判決速報」に、場違いな滑稽さを含んで映ってしまいます。時々重大刑事事件の判決で視られる光景ですが、今回は 増幅して生中継された様です。
各局ごとの速報する時間が大きく違うわけでもなく「秒」単位の争いを、民放各局の報道センターの全局モニターで視ながら、勝った負けた と論議する事自体、実に稚拙です。当選確実の速度を争っている選挙の開票報道などよりも、さらにレベルの低い次元なのです。そして国民の知る権利を、出来る限り迅速に充足させるべきだとする、報道の精神や理念とも関係ありません。
裁判所側も社会に重大な影響を与えた刑事事件の判決でしたら、稚拙とも言える判決速報が裁判所で行われない様に、記者のみメール送信を許可するなど臨機応変な対策は 必要だったと思います。裁判所内の敷地にテント設営や、生中継用の機材搬入を認めているのですから、判決を傍聴している記者に メール使用を特別に認めるぐらいは、廷内秩序の点からも問題は無いはずです。
かえって静寂の秩序を保っていた法廷内から、バタバタと駆け出していく記者の喧騒のほうが、裁判所法廷内規則に対して問題だったのではないかと思えてきます。犠牲者の多い しかも内容の予想がつく刑事裁判判決なのですから、もう少し落ち着いて報道すべきではないのでしょうか? 麻原 被告は、この極刑判決を即日控訴し、重苦しい裁判は これからも続きます。
(追記) 2006年 3月27日に 東京高等裁判所は、控訴趣意書 未提出として控訴棄却の決定。2006年 9月15日に 最高裁判所は、控訴棄却 異議申し立ての特別上告を さらに棄却決定。松本 被告の極刑判決が確定しました。
(追記) 2018年 7月 6日に 極刑は執行されました。