第56回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
NBS フジ・木曜劇場「白い巨塔」劇中効果音楽 [加古隆] - 第 2 位 ( △ )
DREAMS COME TRUE「やさしいキスをして」
SBC TBS・日曜劇場「砂の器」主題歌 - 第 3 位 ( ▽ )
平原綾香 “Jupiter” - 第 4 位 ( ★ )
TSB YTV・ドラマ「乱歩R」劇中効果音楽 [仲西匡・吉川慶]
♪ リスト対象は、解決パートで流れる調性が整った劇伴佳曲です。 - 第 5 位 ( ★ )
NHK総合・金曜時代劇「はんなり菊太郎2 京・公事宿事件帳」テーマ音楽 [野見祐二]
♪ 弦楽とタップが融合したユニークなインストゥルメンタルの佳曲。
NBS長野放送(フジ系)木曜劇場「白い巨塔」の CMについてです(笑)。「木曜劇場」は、1984年秋から放送を続けているフジテレビの重要なドラマ枠です。「北の国から」の米国バージョンとされる「オレゴンから愛」を始め「もう誰も愛さない」「しゃぼん玉」「白線流し」そして昨年の「Dr.コトー診療所」など数多くの名作ドラマが、この枠から生まれました。
そのコンテンツの優秀さは、流行を追い高視聴率をマークする事が至上命題の「月9」枠の作品群を、遥かに凌いでいると思います。この「木曜劇場」を支えている提供スポンサーに、長年大きな変動がないのも特徴のひとつです。その提供スポンサーの 1社である某信販会社のCMに 目を惹かれました。高視聴率をマークしている「白い巨塔」の合間に流れているCMです。
♪ 土佐の高知のはりまや橋で ♪ ぼんさんかんざし買うを見た ♪ やっちゃれ、やっちゃれ、やっちゃれや ♪ 高知の城下へきてみんや ♪ じんばもばんばもよう踊る~ ♪ 鳴子両手によう踊る~よう踊る。あのCMが流れる度に、高知市電の中で鼻歌のように 広末涼子が唄う「高知よさこい節」は、ちょっと類例が見つからないほど、本当に素晴らしいと思っています。
高知市電の車窓を流れる あの少しレトロな高知市街と、故郷の地で自然体で唄う広末涼子の「高知よさこい節」。非常に印象に残るCMで、他のCMと差別化され味があります。CMとは、特定商品の販売促進のために制作される例が殆どですが、企業イメージ向上も制作目的となる場合があります。特に今回の木曜劇場で流れるCMは、後者の場合だと思えるのです。
放送文化の発展維持という観点から、民間放送の番組提供やCMスポットを考えると、良質の放送番組を提供するスポンサーは、視聴されるCMで、企業イメージが向上し、経営の総合的なアシストとなる事が理想です。販売促進効果を狙ったCMを流すためだけに提供スポンサーとなるなら、それこそ視聴率至上主義になってしまい、放送文化への寄与など到底おぼつきません。
調べてみると このCMは、ミュージック クリップの制作で有名な 岩井俊二 監督が、自らディレクターとなっていました。短篇映画の制作も得意とする岩井監督らしく、1本のCMが映像作品として完成されており、独特な映像美が存在する 岩井美学が、このCMにも投影されています。私は、広末涼子というタレントを初めて理解しました。別に他意はありませんが(笑)。