第30回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
kazami “I Say A Little Prayer”
NBS フジ・火曜時代劇「大奥」主題歌 - 第 2 位 ( △ )
NHK総合・金曜時代劇「茂七の事件簿3 ふしぎ草紙」テーマ音楽 及び 劇中効果音楽 [坂田晃一] - 第 3 位 ( ▽ )
元ちとせ「千の夜 と 千の昼」
コカ・コーラ日本茶飲料 テレビCMソング
♪ 1位 4週、登場 9週。 - 第 4 位 ( ★ )
GABALL ~ feat.Joanne「幸せの表現」
TSB YTV・ドラマ「14ケ月」主題歌
♪ ドラムを B.音的打ち込みにしているのがポイントとなる典型的ガールズ ポップの佳曲。 - 第 5 位 ( ▽ )
NHK総合・連続テレビ小説「こころ」テーマ音楽 及び 劇中効果音楽 [吉俣良]
暑中お見舞い申し上げます。2003年冷夏の中、愛読者の皆様には どうかご自愛ください。
最近の音楽チャートを見ると、中島みゆきのオリコン 1位や B’zの 11作上位独占。そしてSASのデビュー曲も 1位をマークするなど、従来にないイレギュラーな動向になっています。テレビ視聴率のドラマ部門を見ても、常勝の「月9」は いつのまにか姿を消し「こちら本池上署」や「大奥」さらに 2時間サスペンスが、安定した数字で上位を独占する週が見られます。
音楽チャート と 視聴率調査は、その統計学的 手法が やや異なります。視聴率調査は、選挙の世論調査と類似しており、サンプリングから、全体の比率を推定していきます。一方 音楽チャートは、販売CDが選挙の投票用紙とすると、開票する事なく抽出した一部の投票用紙だけで、全体の開票結果を推定し速報する手法です。マーケティングリサーチの定量調査に類します。
オリコンのメインチャートであるHOT100は、シングルCDセールスのみをデータとしています。そのシングルCDの売上動向が、これからも流行音楽の指標に値するか否かは、もはや微妙です。新作のシングルCD収録楽曲に 旋律の出尽くし感や、アレンジのパターン化傾向が蔓延しており、新譜作品のフレッシュさが失われつつあるのは、間違いない事実なのです。
そこには携帯電話への手軽な音楽配信が普及し、新譜の音楽を 使い捨てる 時代に突入してしまった背景もあります。大衆音楽としての親和性なき、使い捨ての客体でしかない新譜音楽をデータ対象に、音楽チャートを作成しても、指標性と共に 資料性も稀薄になってしまいます。シングルCDの売上に基づく従来の音楽チャートは、これから衰退していくかも知れません。
これらの事象は、音楽チャートや視聴率を支えていた、F1を中心とする若年齢層の数が「少子化」の影響で減少し、人口動態の重大な変化が起きている事が真因であると思われます。音楽・テレビ・ラジオの世界にしても、消費性向が強かった 10代から 30代までの世代にターゲットを絞った企業戦略は、そのターゲット層自体が着実に減少し 崩れつつあります。
気付いていないのか? 気付いているのに、気付かないふりをしているのか?(笑)今という時に追われている企業群は、この重大な先触れの波に関心がないのでしょうか? それとも少子高齢化という変化に対応する事を、心底で軽んじてるのかも知れません。どちらにしても近い将来、少子高齢化社会から 企業淘汰の津波が押し寄せてくるのは、確実だと思わざるを得ません。